こんにちは。管理栄養士の盛岡です。
ナッツ類は好きな方はとても良く食べますが、普段あまり意識して食べない方も多いのではないでしょうか。ナッツは低糖質で栄養価の高い食品ですので、間食として取り入れるのもいいですね。
今回はナッツ類に含まれる栄養素と、ナッツを使った高タンパク料理「鶏肉とクルミの中華炒め」のレシピをご紹介いたします。
ナッツに含まれる栄養素

ナッツ類といっても、もちろん食品ごとに含まれる栄養素は異なります。ここでは代表的なクルミ・ピーナッツ・アーモンドの栄養価についてみてみましょう。
<100gあたりの栄養価>
| 食品成分 | クルミ | ピーナッツ | アーモンド |
| エネルギー(kcal) | 674 | 585 | 608 |
| たんぱく質(g) | 14.6 | 26.5 | 20.3 |
| 脂質(g) | 68.8 | 49.4 | 54.1 |
| 炭水化物(g) | 11.7 | 19.6 | 20.7 |
| カルシウム(mg) | 85 | 50 | 260 |
| マグネシウム(mg) | 150 | 200 | 310 |
| 鉄(mg) | 2.6 | 1.7 | 3.7 |
| 亜鉛(mg) | 2.6 | 3 | 3.7 |
| ビタミンA(μg) | 2 | 1 | 1 |
| ビタミンD(μg) | 0 | 0 | 0 |
| ビタミンE(mg) | 1.2 | 10.6 | 28.8 |
| ビタミンB1(mg) | 0.26 | 0.23 | 0.03 |
| ビタミンB2(mg) | 0.15 | 0.1 | 1.04 |
| ビタミンB6(mg) | 0.49 | 0.46 | 0.08 |
| ビタミンB12(μg) | 0 | 0 | 0 |
| ビタミンC(mg) | 0 | 0 | 0 |
| 食物繊維総量(g) | 7.5 | 7.2 | 11 |
※参照:日本食品標準成分表2015年版(七訂)
筋力アップに役立つ栄養素は
タンパク質の含有量については100gあたり14~26gとなっており、肉や魚と同じくらいの含有量になっています。しかしナッツ類のタンパク質は、必須アミノ酸がバランスよく含まれている「良質なタンパク質」ではありませんので、タンパク質源として肉・魚と同じくらい優秀というわけではないでしょう。
カルシウムやマグネシウム・亜鉛といったミネラルはどのナッツも豊富に含まれています。アーモンドは特に多く含まれていますね。亜鉛は体内のタンパク質の合成に関わっているので、不足しないよう心がけたい栄養素です。
またクルミとピーナッツについてはビタミンB6が多いです。ビタミンB6はタンパク質の代謝に関わる栄養素なので、筋肉をつける上で役立ちます。
その他に抗酸化作用のあるビタミンEや、食物繊維も多く含まれており、健康維持という点で良いでしょう。
一方で、ナッツ類は基本的に脂質も多く高カロリーです。ナッツ類に含まれる油はオレイン酸やα-リノレン酸といった「健康に良い」脂肪酸が含まれていますが、太らないわけではありませんので適量を心がけましょう。また減量中の方は、油が使われているいわゆる「おつまみナッツ」は避けるようにしてください。
高タンパク質レシピ(4人分)

今回は亜鉛もビタミンB6も豊富なクルミを使って、鶏むね肉と合わせた中華炒めのレシピをご紹介します。
| 食材 | 分量 |
| 鶏むね肉 | 1枚(400g) |
| A.しょうゆ | 小さじ2 |
| A.コショウ | 少々 |
| A.片栗粉 | 小さじ2 |
| ブロッコリー | 1株 |
| にんじん | 1/2本 |
| 長ねぎ | 8cm |
| クルミ(無塩) | 60g |
| ごま油 | 大さじ1 |
| B.オイスターソース | 大さじ1 |
| B.しょうゆ | 大さじ1 |
| B.酒 | 大さじ1 |
| B.水 | 大さじ1 |
| B.片栗粉 | 小さじ1 |
栄養価(1人分)
| カロリー | 281kcal |
| タンパク質 | 27.2g |
| 脂質 | 15.1g |
| 糖質 | 6.4g |
| 食物繊維 | 3.5g |
作り方

1)にんじんは短冊切り、長ねぎは斜め切りにします。ブロッコリーは小房に分け、電子レンジ(600W)で1分30秒加熱します。

2)鶏肉はそぎ切りにして、Aの調味料を混ぜ合わせます。鶏むね肉はパサパサした仕上がりにならないよう、必ず片栗粉をまぶしてください!

3)フライパンにごま油をひき、鶏肉を中火で焼きます。
4)ねぎ、にんじんを加えて炒め、Bの調味料を入れて全体にからめます。

5)ブロッコリーとクルミを加えて炒め、調味料が全体にからんだら出来上がり。
以上、高タンパク質&ミネラルたっぷりの中華風炒めもののご紹介でした。

※余談ですが、今回フライパンで炒めるときに、無印良品の「シリコーン調理スプーン」を使ってみました。木べらよりもお皿に盛り付けやすいので、なかなか便利でした。




