タンパク質や鉄分を含むきな粉は、離乳食の栄養補給に大活躍してくれる食材です。
離乳食中期にきな粉を取り入れる場合、量はどのくらいがよいのでしょうか?
注意点やレシピについても知り、きな粉を上手に活用しましょう!
今回は、離乳食中期のきな粉のあげ方とおすすめレシピ3つについて、1歳児の母であり保育園勤務の経験のある管理栄養士が解説します。
【関連記事】
目次
離乳食中期(生後7~8ヶ月ごろ)のきな粉の量
離乳食中期のきな粉の量は、1食あたり小さじ2~3杯までOKです。
この量で、離乳食から摂りたいタンパク質の量を摂れます。
しかし、少量の離乳食に小さじ2~3杯のきな粉を入れると、粉っぽくなり食べづらくなってしまいます。
実際は小さじ1/2~1杯程度を目安に使うようにし、ほかのタンパク質食材と組み合わせるようにしましょう。
【離乳食中期のタンパク質食材の目安の量(1食あたり)】
種類 | 1食当たりの目安の量 |
きな粉 | 小さじ2~3 |
豆腐 | 30~40g |
魚 | 10~15g |
肉 | 10~15g |
卵 | 卵黄1個~全卵1/3個 |
乳製品 | 50~70g |
※1種類の食材をあげる場合の目安です。2~3種類あげる場合は、量を減らしましょう。
毎日きな粉をあげても問題ありませんが、赤ちゃんが飽きてしまわないか様子を見ながら、頻度を考えるようにしましょう。
離乳食後期(生後9~11ヶ月ごろ)では、さらに使える量が増え、小さじ3杯ほどが目安になります。
離乳食中期のきな粉のあげ方
離乳食中期にきな粉をあげるときに、気を付けたいことや選び方について解説します。
初めて食べる場合は少量から試す
離乳食中期で初めてきな粉を食べる場合は、少量から与えるようにしましょう。
大豆から作られるきな粉は、食物アレルギーの原因となることがあります。
もしアレルギーがある場合、たくさん食べると強い症状を起こすことがあるため、少量から始めることが大切です。
初めてあげるときは、少量のおかゆにきな粉を少々混ぜたものを1さじから与え、翌日から少しずつ増やしていってくださいね。
ほかの食材に混ぜてあげる
きな粉はそのまま食べるとムセたり、気管に入ったりする恐れがあるため、必ずほかの食材に混ぜてあげます。
離乳食中期から食べられるようになるヨーグルトに混ぜ合わせると、ヨーグルトの酸味が気になりにくくなり、赤ちゃんが食べやすくなりますよ。
加熱しなくてOK
きな粉は加工される際に加熱されているため、加熱せずにそのまま使って問題ありません。
そのまま離乳食にパラパラと振りかけて、よく混ぜてあげましょう。
きな粉は砂糖の入っていないものを選ぶ
きな粉は赤ちゃん用のものがあるわけではないため、普通に売られているものを使ってOKです。
離乳食の時期はなるべく砂糖を避けたいため、砂糖が入っていないものを選びましょう。
どのきな粉を選んでよいかわからないときは「離乳食のきな粉おすすめランキング5選(栄養士監修)」で詳しく紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
離乳食中期からは鉄分不足に注意!栄養強化きな粉を活用しても
生後6ヶ月ごろから、お母さんのお腹の中で蓄えていた鉄分が少なくなるため、離乳食から意識して鉄分を摂る必要があります。
育児用ミルクには鉄分が含まれるため心配ありませんが、母乳中心の場合は鉄分の不足が心配です。
きな粉は手軽に使え、鉄分補給にぴったりですが、小さじ1杯(約2.5g)でも0.2mg程度しか含まれないため、この時期に摂りたい必要量4.5~5mg(1日の推奨量)にはなかなか届きません。
栄養強化タイプのきな粉を必要に応じて取り入れると、さらに鉄分を補給できますよ。
きな粉のように使えるスクスクダイズは、小さじ1杯(約2.5g)で鉄分が1.8mgも含まれ、鉄分不足の解消にぴったりです。
人工甘味料・乳化剤・香料・着色料・増粘剤・保存料なども無添加であるため、赤ちゃんにも安心して使えます。
スクスクダイズの詳細は、ぜひこちらからチェックしてみてくださいね。
【離乳食中期】きな粉を使ったレシピ3選
離乳食中期にきな粉を取り入れる場合は、どのようなレシピがよいのでしょうか。
赤ちゃんが食べやすく、栄養もたっぷり摂れるレシピ3つをご紹介します。
きな粉ミルクパンがゆ
定番のパンがゆにきな粉をプラスして、いつものおかゆに変化をつけてみましょう。
ミルクのやさしい甘みと、トロっとしたパンがゆの食感で、赤ちゃんも食べやすいレシピです。
<材料(1食分)>
・食パン(白い部分) 15g
・水 80ml
・育児用ミルク(粉の状態で) 小さじ1
・きな粉 小さじ1
<作り方>
1)鍋に食パンの白い部分、水を入れ、弱火でやわらかくなるまで煮込む。
2)育児用ミルク、きな粉を入れ、なめらかになるまで混ぜて火を止める。
バナナきな粉ヨーグルト
きな粉とバナナ、ヨーグルトの相性はぴったりです。
ヨーグルトは少し酸味があるため、きな粉やバナナを入れて食べやすくしましょう。
<材料(1食分)>
・バナナ 20g
・ヨーグルト 大さじ2
・きなこ 小さじ1/2
<作り方>
1)バナナを粗くつぶし、ヨーグルト、きな粉を加え、なめらかになるまでよく混ぜる。
きな粉とかぼちゃのオートミールがゆ
鉄分や食物繊維などが豊富なオートミールは、離乳食初期から食べられる食材です。
調理も簡単なため、ストックしておくと便利です。
かぼちゃの甘みときな粉の風味がよい、オートミールがゆのレシピを紹介します。
<材料(1食分)>
・オートミール 8g
・冷凍かぼちゃ 1個(約20~30g)
・育児用ミルク(溶いたもの) 60ml
・きなこ 小さじ1
<作り方>
1)冷凍かぼちゃを耐熱容器に入れ、水小さじ1(分量外)を入れてラップをかけ、電子レンジ(600W)で50秒~1分加熱する。皮を除き粗くつぶしておく。
2)深めの耐熱容器にオートミール、育児用ミルクを入れ、電子レンジ(600W)で1分加熱し、1、きな粉を混ぜ合わせる。
離乳食中期からはきな粉が大活躍!
離乳食中期は1日2回食に増えることもあり、きな粉がメニューの幅を広げるのにも役立ってくれますよ。
手軽に使えて栄養強化もできるため、ぜひ積極的にきな粉を離乳食に活用してみてくださいね。
記事中で紹介したスクスクダイズの詳細は、こちらからもチェックできます。
【参考文献】
厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」
文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」