乳アレルギーをお持ちのお子様の場合、カルシウム不足を心配する方もいらっしゃるでしょう。
離乳食前から離乳食を始めてすぐの時期は、母乳や育児用ミルク(必要に応じてアレルギー用ミルク)からカルシウムを補給できますが、
離乳食が進むにつれてミルクなどの量が減ると、離乳食から補う必要があります。
乳製品以外のカルシウム豊富な食べ物を取り入れて、離乳食のカルシウムを強化しましょう。
今回は乳アレルギーの離乳食のポイントと、おすすめ簡単レシピを5つ紹介します。
目次
乳アレルギーの離乳食のポイント
カルシウムは丈夫な骨や歯を作るのに欠かせないため、成長が盛んな乳幼児期は、しっかり摂りたい栄養素です。
下記を参考に、乳製品以外のカルシウムの豊富な食べ物を取り入れましょう。
▼乳製品以外のカルシウムを含む食べ物
食品 | 量 | カルシウムの量 |
木綿豆腐 | 40g | 37mg |
絹ごし豆腐 | 40g | 30mg |
ごま | 小さじ1(2g) | 24mg |
小松菜 | 10g | 17mg |
納豆 | 大さじ1(15g) | 14mg |
チンゲン菜 | 10g | 10mg |
ひじき(乾) | 小さじ1(1g) | 10mg |
釜揚げしらす | 小さじ1(5g) | 10mg |
オクラ | 10g | 9mg |
ブロッコリー | 10g | 5mg |
ほうれん草 | 10g | 5mg |
きな粉 | 小さじ1(2.3g) | 4mg |
豆乳 | 大さじ1(15g) | 2mg |
出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
※1食あたりの量は、時期や個人によって異なるため、目安としてご活用ください。
大豆製品や色の濃い野菜は、カルシウムが豊富に含まれているため、毎日取り入れるようにしましょう。
また、ごまやきな粉は、離乳食にパラパラとふり入れるだけでカルシウムを強化できるので便利です。
お粥や煮物など、さまざまなメニューに活用してみましょう。
乳アレルギーのカルシウム補給!離乳食レシピ5選
先ほど紹介した食べ物を使った、乳アレルギーの方のカルシウム補給にぴったりの、離乳食レシピを5つ紹介します。
【中期】納豆と小松菜のしらす和え
カルシウムをたっぷり摂れる、納豆、小松菜、しらすの和え物です。
納豆の粘り気で、パサつきやすい小松菜が食べやすくなります。
<材料(1食分)>
・小松菜(葉先) 15g
・ひきわり納豆 大さじ1
・しらす 小さじ1
<作り方>
1)小松菜は葉先をやわらかく茹でて食べやすい大きさに刻む。しらすは茹でて刻む。
2)1、納豆を混ぜたら出来上がり。
<冷凍保存について>
冷凍保存できます。1食分ずつ小分けにして冷凍してください。
<栄養成分値>
34kcal カルシウム49mg
【中期~後期】小松菜とツナの和風だし粥
カルシウムの豊富な小松菜を使用した、和風味のお粥です。
小松菜は、一度加熱することで苦味を抑えられます。ツナの旨みを加えてさらに食べやすく。
ツナに含まれるビタミンDは、カルシウムの吸収を助けてくれます。
<材料(2~3食分)>
【中期】
・ご飯 60g
・だし汁 200ml
【後期】
・ご飯 80g
・だし汁 200ml
・小松菜(葉先) 20~30g
・ツナ缶(食塩不使用・水煮) 30~40g
<作り方>
1)小松菜はラップに包み、電子レンジ(600W)で約20~30秒加熱する。サッと水洗いして細かく刻む。ツナ缶は汁気を切る。
2)鍋にご飯、だし汁、1を入れ、やわらかくなるまで煮込んだら出来上がり。
<冷凍保存について>
冷凍保存できます。1食分に小分けして、素早く冷ましてから冷凍してください。
<栄養成分値(1/2量)>
中期:61kcal カルシウム25mg
後期:77kcal カルシウム25mg
【後期】豆腐きな粉のホットケーキ
カルシウムの豊富な豆腐ときな粉を使ったホットケーキです。
豆腐入りでしっとり焼きあがります。
手づかみ食べにぴったりで、おやつや朝食にもおすすめです。
<材料(4枚分)>
・薄力粉 40g
・きな粉 10g
・砂糖 小さじ1
・ベーキングパウダー 小さじ1/2
・絹ごし豆腐 50g
・豆乳 50ml
・サラダ油 適量
<作り方>
1)ボウルに豆腐を入れ、泡立て器でなめらかになるまで混ぜ、豆乳を加えてさらに混ぜる。
2)1に薄力粉、きな粉、砂糖、ベーキングパウダーを加えて混ぜる。
3)フライパンにサラダ油を薄く引き、2を1/4量ずつ流し入れて、弱火で両面焼いたら出来上がり。
<冷凍保存について>
冷凍保存できます。冷めたら1食分ずつラップに包んで冷凍してください。
<栄養成分値(1枚分)>
65kcal カルシウム30mg
【後期】ひじきとじゃこの一口おにぎり
カルシウム豊富なひじき、しらす、ごまの入った、手づかみ食べにぴったりの一口おにぎりです。
パラパラとして食べづらいひじきは、ご飯に混ぜると食べやすくなります。
<材料(1食分)>
・軟飯 80g
・ひじき(乾) 小さじ1
・しらす 小さじ1
・すりごま 小さじ1/2
・削り節 少々
<作り方>
1)ひじきはたっぷりの水で戻し、水洗いする。鍋に湯を沸かしてひじきを約3分茹で、しらすを加えてさらに1分茹でる。水気を切り、食べやすい大きさに刻む。
1)軟飯に1、すりごま、削り節を混ぜ込み、一口大に丸めたら出来上がり。
<冷凍保存について>
多めに作って冷凍保存できます。解凍する際に硬くならないよう、おにぎりにせずに1食分ずつラップに包んで冷凍しましょう。
<栄養成分値>
107kcal カルシウム34mg
【後期】きな粉と豆腐のハンバーグ
カルシウムの豊富なきな粉と豆腐を使った、手づかみ食べにぴったりなハンバーグです。
野菜もあわせてたっぷり食べられますよ。
<材料(作りやすい分量)>
・鶏むねひき肉 100g
・絹ごし豆腐 80g
・きな粉(スクスクダイズ) 大さじ1と1/2
・片栗粉 大さじ1
・ピーマン 好きな量
・にんじん 好きな量
・玉ねぎ 好きな量
・塩 少々
1)ピーマン、にんじん、玉ねぎをみじん切りにする。
2)ボウルに1)と他の材料を全て入れ、混ぜ合わせる。
3)出来上がったたねを、食べやすい大きさに形を整え、中火に熱したフライパンで両面焼いて焼き目をつけていく。
4)水を少量入れて蓋をし、弱火で5分程蒸し焼きにする。
5)器に盛り付けたら出来上がり。
<冷凍保存について>
冷凍保存できます。冷めたら1食分ずつラップに包んで冷凍してください。
<栄養成分値(1/8量)>
35kcal カルシウム13mg
大豆製品や色の濃い野菜はカルシウムだけでなく、赤ちゃんが摂りたい鉄分も豊富に含んでいます。
ぜひ積極的に活用して、成長に必要な栄養素をしっかり補給しましょう!
冷凍保存に関する注意点
冷凍保存をする際は、衛生面に注意しましょう。
出来上がった離乳食は1食分ずつ小分けにして素早く冷まし、冷めたらすぐに冷凍します。
解凍する際は鍋や電子レンジで十分に再加熱をしましょう。
保存期間は1週間を目安にし、なるべく早めに食べ切るようにしてください。