スポーツをしているお子さまにとって、バランスの取れた食事はとても大切です。…ってことはよく分かっているけれど、うちの子は少食で困ってます!
少食アスリートの保護者の皆さまからは、このような葛藤をよくご相談いただきます。少食のお子さまにしっかり食べてもらうのは難しいですよね。
でも、スポーツでのトレーニングでは筋肉が壊れ、修復したり、カラダを動かすことでエネルギーを消費したりします。成長期のアスリートは、身長を伸ばしたりと基本のカラダづくりも見逃せない時期でもあります。
そこで今回は、少食さんが無理なく食べられるような献立のポイントを3つご紹介します!
アスリートは意外に少食?
アスリートはたくさんカラダを動かして、練習後はさぞ腹ペコになっている…そう思う方も多いかもしれませんが、意外にも練習後の選手は食欲がありません。
その理由は、選手はハードなトレーニングの中で交感神経という自律神経が優位になることがあるからです。練習中の緊張感や興奮に関係します。
しかし、お食事の際にはもう一方の副交感神経が優位になっている、リラックスしている状態がいいとされているため、なかなか食欲がわかないことがあります。
交感神経と副交感神経はどちらも大切ですので、どちらかが優位な状況を心配する必要はありません。
「練習後のカラダは意外と食欲がないかも!?」そう思って「なんで動いてきたのに食べれないの!?」そんなモヤモヤから卒業しましょう!
少食選手の食事のポイント
トップ選手のお食事を作る場面でも、ハードな練習が予想される日には「お粥やおうどんを用意しておこう!」「茶碗蒸しやあんかけ等、つるっと食べられるおかずを作ろう!」「食後には補食を準備しよう!」と試行錯誤しています。
献立を立てる際は、以下のポイントを意識してみましょう。
<少食選手の献立ポイント>
①品数はなるべく少なく
②丼ものや麺類を組み合わせて
③温野菜でボリュームダウン
食事メニュー例「カニカマ天津飯 献立」
【献立】
・カニカマ天津飯(ご飯160g、卵1.5個分、)
・わかめ春雨スープ(春雨、カットわかめ、ごま)
・厚揚げと小松菜の煮物(小松菜、厚揚げ)
・マンゴーはちみつスムージー(マンゴー、牛乳、ヨーグルト、ハチミツ)
【栄養価(1人分)】
エネルギー:775kcal
タンパク質:29g
炭水化物:115g
鉄:4mg
カルシウム:413mg
【ポイント】
少食選手には品数をなるべく減らして「これだけでOK!」食卓についた際にボリューム感が出ないようにする献立がおすすめです!
丼ものにすることで、主食と主菜を一度に食べることができます。今回は餡かけにすることで、さらに食べやすくしました。
汁物に麺類を入れることもおすすめです。お米でお腹が膨れてしまったり、お米がたくさんだと食欲もわかなくなってしまう場合もあるため、麺類で炭水化物をプラスします。
ツルッとしたおそうめんをプラスしても食べやすいですね!お野菜は生野菜のサラダではなく、温野菜にして量を減らしています。
その際には色の濃いお野菜を選ぶようにすると、栄養がぎゅっと詰まって少ない量でも栄養補給に繋がります!
食事中の過ごし方も大切
献立の他にも、YouTubeを見ながらなどの「ながら食べ」や、お食事の最中にお茶を飲み過ぎてしまうことによってお腹が膨れてしまう等、食事中の過ごし方も一緒に振り返ってみましょう。
少食の選手は、一度に無理に食べるのではなく、今回の献立の場合ですとスムージーを食後にして分けて食べたり、主菜が食べられない場合は、プロテインで補助的にサポートすることもOKです!
無理なく、少しずつ!成長も結果もどちらも手にいれるカラダ作りのために!献立の3つポイント、まだまだ続く暑い日の食欲がわかない…そんな日の参考にもなれば幸いです!