ジュニアアスリートの食事

小中学生のラガーマン|無理やり食べさせるほうがいいのか?

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子供の食事がすすまない原因とは

こんにちは!公認スポーツ栄養士の馬明真梨子(まみょう まりこ)です。

今回は、小中学生の選手達の体を大きくさせたいと思っている保護者や指導者の方に考えて頂きたいお話を綴っていきます。

以前、「家に帰って夕飯を食べるのがいや、、、」「トラウマになりそう、、、」と小学生ラガーマンがこぼしている話を耳にしました。

ラグビーをしているから体を大きくするためと、お子さんも分かっているけれども、「食事がいや」と感じているようでした。皆さんは、どう思いますか?

前回の記事:食トレとは?ラグビー選手の増量に必要なご飯の量

まずは小中学生がどんな食事か知ろう

小中学生の子ども達は「成長期」=「体も心も発育発達段階であり、大人と同じではない」ということは忘れてはいけません。

特に小学生高学年から中学生にかけてむかえる第二次性徴期では、急激に身長が伸びる時期で「成長スパート」と呼ばれています。

成長スパートの開始年齢は、女子では9~13歳、男子では11~15歳頃(個人差あり)がピークとなります。

身長の伸びも個人差が大きいですが1年で約8~9㎝背が伸び、子どもから大人へと体も心も大きく成長します。身長が伸びる分、骨も比例して長くなり、また筋肉も増えるので体重は当然増えます。

体重が増えれば、その分、エネルギー消費量も増えるので食べる量も増やす必要があります。

子供の成長曲線

生きるため・生活のためのエネルギー、発育発達のためのエネルギー、そして運動で使うエネルギーを食事で摂る必要があり、体をより大きくするためにはさらに食事量が必要になるというわけです。

ですが、成長期は体をごつく大きくするよりも、身長が伸び、それに伴い体重が増えていることが大切な時期です。

もしも身長が伸びているのに、体重が増えていない場合はエネルギー不足、又は運動量が多い可能性があります。

まずは、お子さんの発育発達が順調か、そして成長スパートを見逃さないためにも、成長曲線や「スラリマッスル」などの成長期の選手向けのアプリなどを活用して身長・体重の推移を定期的に確認しましょう!

食事がすすまない原因を知ることから始めよう

子ども達の食事がすすまない、食べられない原因は個々によって異なります。スポーツ現場や小中学生の世代でもよくある事例を以下に3つ挙げてみました。当てはまるものはありますか?

必要以上の食事量を無理強いしていないか

食トレのメニュー

高校生での事例ですが、「食トレ」として必要以上のごはん量を課し、精神的・肉体的な苦痛を選手達が訴えた事例やごはん量のノルマによって「会食恐怖症」を発症してしまった事例などもあります。

このように、むやみに量を食べさせることは「心」に大きな影響を与えてしまう可能性があります。

発育発達や体を大きくするためも食事量は必要ですが、「適切な食事量・ごはん量かどうか」は管理栄養士・公認スポーツ栄養士に相談をするか、スポーツ栄養・食育本、セミナーなどを活用して確認しましょう!

そして、なぜこの量を食べるほうがいいのか、子ども達にも伝えていけると尚良いですね。

1回の食事量が多くないか

運動をしていない子ども達と比べ運動をしている子ども達は食事量が多く必要となります。

朝昼夕の3回の食事+補食(おやつ)で必要な量を摂ることになりますが、1回の食事で食べることができる量には限度があり個人差もあります。

食事の時間がしんどくなるケースとして、たくさん食べさせようと1回の食事量が多くなっている場合があります。

そんな場合は、数回の食事に分け、補食も活用しながら1日に必要な量を食べきることができるよう作戦を立てていきましょう。食べるタイミングは図を参考にしてみてください。

1日のスケジュールや運動量に合わせた食事

食事の時間は楽しいか

消化吸収を促すためには、副交感神経を優位にすること=リラックスして食べることができる環境づくりも大切です。食事時間に怒られたり、緊張感があるとリラックスして食べることができませんよね。

美味しい食事も美味しく感じられなくなります。きっと大人の皆さんも経験したことがあるはずです。たくさん食べてほしいならば、楽しく美味しく食べることができる環境づくりも私達大人ができる食のサポートです。

楽しい美味しいは味や見た目だけではないですよ!会話や雰囲気も大切にしましょう。

食べてほしいからこそ子ども達の声を聞こう!

ラグビーの練習

もしも、皆さんが体作りや競技のために「食べろ!」と強く言われたら、どうしますか?

高校ソフト部時代、小食だった私は、合宿や遠征などでは食事量を課せられていましたが、食べると体が重くなり、練習でも気持ち悪くなるのでどうにか残せないかと、あの手この手を駆使していました。

「体が重い」「食べると気持ち悪くなる」「軽いほうが動きやすい」、これが食べたくない・食べない原因でした。

食事が億劫になっている子ども達にも、必ず理由があります。その答えは、子ども達の話に耳を傾けていくことで見つかるはずです。

食べることが自分の目標や夢に繋がること、練習や試合でのナイスプレーに対し「日々の食事の取り組み」の成果であることなども普段のコミュニケーションの中でさりげなく伝えていき、食事の役割を子ども達に気づいてもらうことも大切だと感じています。

食べることを子ども達の成長に繋げていきたいならば、皆さんもお子さんの声に耳を傾けていきましょう!

参考

・アスリートの成長・コンディション管理アプリ「スラリマッスル」 
https://research-center.juntendo.ac.jp/jcrws/research-products/support/surari_muscle/

・女性スポーツ研究センター https://research-center.juntendo.ac.jp/jcrws/

・子どもの親もラクになる偏食の教科書(山口健太著、藤井葉子監修)

 

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