こんにちは!管理栄養士の盛岡です。
果物の中でも一番身近な食べ物としてあるのがバナナ。バナナはマラソンなどスポーツ時にもよくエネルギー補給の際に利用されています。
食べやすくて持ち運びもしやすいという利点もありますが、バナナはスポーツ時の栄養補給としても優れた食品です。
そこで今回はバナナの栄養価や、食べるタイミングなど、運動前のバナナの活用法について解説します!
目次
運動前のバナナがなぜいいのか
吸収の速いエネルギー源になる
まず一番に挙げられるメリットは、果物の中でも糖質量が多く素早くエネルギー補給ができるという点があります。水分が多いので食べやすく、1本で80~100kcalのエネルギーを補給できます。
バナナに含まれている糖質は「果糖」というもので、米やパンに含まれるデンプンよりも素早く吸収されます。
「バナナは消化に良い」と言われるのは、この吸収の速い果糖が含まれていることと、消化に時間のかかるたんぱく質や脂質が少ないことが理由です。
ミネラルの補給ができる
バナナに含まれているミネラルとして豊富なのがカリウムとマグネシウムです。バナナおよそ1本に含まれているマグネシウム量は約30mgと、とても多く含まれています。
カリウムはナトリウムとともに細胞内の水分の調節や、体液バランスに関わっています。またマグネシウムは神経伝達や筋肉の収縮に関係している栄養素です。
スポーツ時には汗で多くのミネラルが排出され、こうしたミネラルが不足しやすくなります。
すると足がつりやすくなったり、筋肉がけいれんしたりする原因となりますので、バナナを食べることでその予防に役立ちます。
運動前にバナナを食べる際のポイント
タイミングは何分前がいいか
トレーニング前・練習前に食べる場合は、運動を始める30分~1時間前には食べるとよいでしょう。
運動を始める直前よりも少し時間を空けて食べることで、エネルギーとしてすぐに利用できるようになります。
朝食時にも食べていいのですが、朝食ではゆっくり消化されて腹持ちのいいごはんやパンを中心にエネルギー補給することも欠かさないで下さい。
量は何本がいいか
特に「これだけ食べるとよい!」というのはありませんが、運動前の軽食という意味では1~2本がちょうどよいでしょう。食べ過ぎは腹痛の原因になります。
あまりないかもしれませんが、運動直前にたくさん食べすぎると血糖値が一気に上がり、その反動で血糖値を下げるホルモンであるインスリンの濃度が高まります。
この状態で激しい運動を開始すると、運動中に血糖値が急激に低下して低血糖を引き起こす可能性があります。(これを「インスリンショック」と呼びます)。
おにぎりとバナナはどちらがよいか
運動前のエネルギー補給としては、おにぎりやパンを食べる方も多いと思います。タイミングによって使い分けるとしたら以下がおすすめです。
・30分~1時間前 → バナナ
・1時間~3時間前 → おにぎり・パン
おにぎりやパンといった主食は、「でんぷん」が主なエネルギー源となることから、バナナよりも吸収はゆるやかです。
直前のエネルギー補給には適していませんが、運動から1時間以上の時間がある場合には、おにぎりやパンの方が腹持ちがよく、まとまったエネルギー補給ができるのでよいでしょう。
ダイエット中は食べていいか
ダイエット中であれば運動前のバナナは控えた方がよいかもしれません。
ダイエットには運動に加えて適度なエネルギー制限・糖質制限が効果的ですが、バナナは高糖質で消化が早く、腹持ちが良くありません。
運動前にどうしても小腹を満たしたい場合には、吸収が比較的ゆっくりなおにぎりやパンの方がおすすめです。間食でプロテインバーなどをとるのもよいでしょう。
まとめ
バナナや素早く吸収される糖質が豊富であることと、ミネラルが豊富なことから、運動前・運動中のエネルギー補給に適しています。
上手に取り入れることで日々の練習も効果的に行えますので、ぜひ活用してみてください。
今回もお読み頂きありがとうございました。