成長期の体づくりに、必要不可欠な栄養素であるタンパク質。
子供は大人に比べ体が小さいですが、大人と同じくらいのタンパク質量を必要とするため、子供の朝食の摂取は大人以上にとても重要な役割を担っています。
今回は朝食のタンパク質の効果や、朝食でタンパク質がとれるメニューについてご紹介いたします。
目次
朝食のタンパク質の効果
朝食を食べることは学力や体力をつける上で大切です。
農林水産省の「食育白書(2019年度)」の調査結果によると、毎日朝食を食べる子供ほど、学力調査の平均正答率が高い傾向にあり、さらに、体力調査の体力合計点も高い傾向にあることが分かっています。(※1)
体温を上げ体内時計をリセット
朝食は体温を上げて体内時計をリセットする効果(熱産生)があることはよく知られていますが、タンパク質は炭水化物や脂質と比べてより体温を上げる効果が高いとされています。
また卵・納豆・ヨーグルトなど、タンパク質が豊富な食材にはトリプトファンという必須アミノ酸が入っており、このトリプトファンは、体内でセロトニンやメラトニンに変換されて、体内時計を調整する働きがあります。
体内時計が調節されて目覚めの良い朝を迎えることで、1日の活動をスムーズに行うことができます。
体力をつける上でも重要
空腹のときの体は、筋肉の合成よりも分解が進んでいる状態です。朝食をとらないと、分解が進んだ状態がお昼まで続くことになってしまいます。
「分解モード」を止めるために朝からタンパク質をとることは大切です。
またタンパク質は、一度にたくさんとっても吸収できないという特性があります。
スポーツをしている子供は昼食・夕食だけでなく、朝もタンパク質を十分とることで、疲労回復や体力アップにつなげることができます。
朝食でタンパク質がとれる食べ物
それでは、よく朝食に使われる食品の中で、タンパク質はどういった食品に多く含まれているのか見ていきましょう。
今回は分かりやすく表にまとめました。
焼き鮭
タンパク質:18.0g(一切れ)
タンパク質に加えて良質な油であるDHAやEPAがとれます。ビタミンDも豊富で、カルシウムの吸収アップにも役立ちます。
★おすすめ調理・・・シャケふりかけなど
サバ缶
タンパク質:20.9g(100gあたり)
良質なタンパク質に加えて不足しがちな亜鉛や鉄分も豊富に含まれています。じっくり煮込んであり骨もやわらかいので、骨ごと食べればカルシウムをたっぷり補給できます。
★おすすめ調理・・・トマトスープや味噌汁に入れても◎
ベーコンやウインナー
タンパク質
ベーコン:5.2g(2枚)
ウインナー:5.3g(2本)
ベーコンにはタンパク質はもちろん、貧血予防に効果的なビタミンB12、骨を伸ばす材料となるコラーゲンを作るビタミンCなど、子供の成長に欠かせない栄養素が豊富に含まれています。
ただ、ベーコンには脂質が多いので、気になる方はハムにかえてもいいですね。
★おすすめ調理・・・ベーコンエッグにしたり、サラダや炒め物、スープなどにちょい足しすれば旨味UP!
納豆や冷や奴
タンパク質
納豆:6.6g(1パック)
冷や奴:4.2g(1/4丁)
大豆は畑の肉といわれるほど良質な植物性タンパク質で、鉄分や食物繊維、イソフラボンなども豊富に含まれています。納豆や冷や奴は栄養価が高く、そのまま食卓に出せて安価といいことづくめ。朝食に取り入れやすい食品ですね。
★おすすめのトッピング
納豆・・・ チーズ、ちりめんじゃこ、たくあん+ごま油、ねぎ
冷や奴・・・ 納豆+塩昆布+ごま+ねぎ、トマト+ねぎ+ポン酢+ごま油、サラダチキン+ごまドレ+ラー油
牛乳やヨーグルト
タンパク質
牛乳:6.8g(200cc)
ヨーグルト:3.6g(100gあたり)
牛乳は子供の成長に大事なタンパク質とカルシウムが両方とれるお助け食品。
牛乳を飲むとお腹の調子が悪くなる人はヨーグルトで代用するのもいいです。ヨーグルトはお腹が不調になる原因である乳糖が一部分解されているので、安心して食べることができます。
★おすすめ調理
牛乳・・・ フレンチトースト、スムージー、シリアルにかけたりスープや味噌汁に入れても◎
ヨーグルト・・・ 果物、きな粉、シリアル、ナッツ、はちみつ、フルーツジャム、黒蜜などのトッピングが好相性
卵
タンパク質:6.8g(目玉焼き1個)
調理が簡単で、朝食の主菜によく用いられる卵。ビタミンCと食物繊維以外の栄養素がほとんど含まれているという、栄養価バッチリの食材です。
★おすすめ調理・・・卵かけご飯・目玉焼き・オムレツ・卵焼き・ゆで卵・温泉卵・巣ごもり卵など
タンパク質20gの組み合わせ例
タンパク質は一度にたくさん摂取しても吸収しきれないため、毎食コンスタントにとることが大切です。
目安として20g以上のタンパク質をとれるよう意識しましょう。
以下はタンパク質が20gとれるメニューの組み合わせです。
これに加えて激しい運動やスポーツを行っている場合は、タンパク質の必要量も更に増えます。
少食でたくさん食べられないという子供にはプロテインをプラスするのもおすすめです。
「アストリション ジュニアプロテイン」は子供用に作られた国内製造の大豆プロテインで、成長期の体づくりに大切なカルシウムや鉄分・ビタミンも併せてとることができます。
人工甘味料・合成着色料・保存料は不使用なので子供が毎日飲んでも安心です。
今回も最後までお読み頂きありがとうございました!
参考文献
※1 農林水産省「食育白書(2019年度)」