今回はサプリメント・栄養補助食品について、役割による分類を解説します。
広告表記に関わる法律的な分類では「特定保健用食品(トクホ)」や「機能性表示食品」などがありますが、役割で大きく分けると「ダイエタリーサプリメント」と「エルゴジェニックエイド」の2種類があります。
それぞれの特徴と役割を理解することで、どのような製品を選ぶとよいかの手助けになります。
ダイエタリーサプリメントとエルゴジェニックエイドの違い
「ダイエタリーサプリメント」は炭水化物やタンパク質・ビタミン・ミネラルといった、食事でも摂取できる基本的な栄養成分で、それらの不足分を補助することを目的としたサプリメントです。
(※ミネラル…カルシウム、マグネシウム、鉄分、亜鉛、ナトリウム など)
タンパク質をとることを目的としたプロテインや、エネルギーゼリー、ビタミンサプリなどがこの中に含まれます。必ずしも錠剤やカプセルの形状をしているわけではありません。
なお炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルをまとめて「五大栄養素」といいます。
「エルゴジェニックエイド」は食事には含まれていない(あるいは少ない)栄養成分を、追加的に摂取することで、競技力を向上させることを目的としたサプリメントです。
例えば筋力アップを目的としたクレアチンや、ダイエットを目的としたカルニチン、子供の成長を目的としたアルギニンなどがあります。
科学的根拠のレベルで比較すると
ダイエタリーサプリメントでもとれるタンパク質やビタミンなどは、そのはたらきや有効性に関するエビデンス(科学的根拠)が確立されています。
性別・年代ごとに必要な摂取量の目安や、とり続けると健康に悪影響を与える可能性がある上限量も定められています。
一方でエルゴジェニックエイドのサプリは有効性のエビデンスが十分にない(あるいは全くない)ものが多く、摂取量の目安も曖昧です。
特定保健用食品として有効性の表示が認められている成分であっても、海外では認められていないものも多くあります。
朝食や運動後のタンパク質、あるいはカルシウム・鉄分などは特に女性やスポーツ選手が不足しやすい栄養素になります。
特殊な成分であるエルゴジェニックエイドの方が商品としては高額であることが多いですが、まずはダイエタリーサプリメントで不足する分を補い、五大栄養素のバランスを整えることが、重要度・優先度としては高いといえます。
こうした考えのもと、アストリションではエルゴジェニックエイド的な商品は作らないことにしています。
もちろん食事で十分に栄養がとれていれば、ダイエタリーサプリメントも無理にとる必要性はありません。
毎日バランスのいい食事をとるのは難しく、体質や環境は様々なので、栄養補助食品は「食事で無理」をしないためのサポートになれればよいと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました。