こんにちは。スポーツ栄養士の盛岡です。
カレーライスといえば、一時はあのイチロー選手が毎日カレーライスを食べていたことが話題になっていましたが、実はカレーはスポーツ選手にとって栄養バランスを整えやすくていいメニューの1つです。
今回はアスリートにとってカレーを食べることはどんな利点があるのか、食トレに役立つカレーライスレシピと併せてをご紹介いたします。体力をつけたいジュニアアスリートにもおすすめです。
目次
スポーツ選手にカレーがおすすめな理由
スポーツ選手の栄養補給の点において、カレーは以下の理由でおすすめです。
ワンプレートで肉も野菜も食べられる
レトルトの場合はあまり入っていませんが、ルウを使って料理する場合には肉も野菜も具材として使うのが一般的ですね。ベーシックなレシピであれば、肉ではもちろんたんぱく質、じゃがいもからは糖質やビタミンC、にんじんからはビタミンA、をそれぞれ摂取できます。
また野菜嫌いな子供にとっては、カレーで煮込めば苦手な野菜でも美味しく食べれるというメリットもあるでしょう。
炭水化物が多めにとれる
定食と比べて、カレーは基本的にごはんがやや多めです。ダイエット中の大人にとっては炭水化物のとり過ぎに注意しなければなりませんが、エネルギーを多く補給する必要のあるスポーツ選手にとってはちょうどいい量です。
多めの糖質・たんぱく質・ビタミンといったように、ワンプレートでこれだけ栄養のとれるメニューは実はなかなかありません。
香辛料で食欲が増す
増量が必要なときだったり、食欲不振で痩せてしまいがちな暑い季節であったり、アスリートでたくさんの量を食べられなくて悩む人は多いですが、カレーならたくさん食べられるという方も多いのではないでしょうか。
カレーは香辛料が入っているので食欲が増しやすく、運動量の多いアスリートの栄養補給にぴったりです。
極端に辛いものは試合前はNG
注意点として、カレーに限らないのですが、香辛料のような刺激物が入っていると胃腸にストレスがかかるため、大事な試合の前に極端に辛いものを食べるのは控えるようにしましょう。別に気にならないという方は食べてもいいですが、万が一を考えて食べない方が無難です。
ジュニアアスリート用・120点カレー
カレーはベーシックな材料でも十分に栄養満点ではありますが、今回はアスリートの体づくりに役立てるための「120点カレー」のレシピをご紹介いたします。
栄養ポイント①
ベーシックな肉・じゃがいも・玉ねぎ・にんじんの具材に、ほうれん草とチーズをプラスすることで少なめの鉄分とカルシウムを補給できるようにしています。
栄養ポイント②
豚肉は糖質の代謝や疲労回復に役立つビタミンB1をとても多く含んでいます。にんにくも使うことでにんにく中のアリシンと反応して「アリチアミン」という物質に変わり、単体のビタミンB1よりも効率的に吸収されます。
栄養価(1皿分)
エネルギー | 853kcal |
たんぱく質 | 27g |
主食 | 主菜 | 副菜 | 乳製品 | 果物 | |
カレー | 2つ | 2つ | 2つ | 1つ | – |
※「1つ」「2つ」という数え方は、厚生労働省と農林水産省が策定した「食事バランスガイド」で用いられる単位です。詳しくは「アスリート版食事バランスガイド」をご参照下さい。
レシピ
材料 | 1皿分 | 4皿分 |
ごはん | 200g | 800g |
豚コマ切れ肉 | 80g | 320g |
にんじん | 1/4本 | 1本 |
じゃがいも | 1/4個 | 1個 |
玉ねぎ | 1/4個 | 1個 |
ほうれんそう | 1/8束 | 1/2束 |
にんにく | 1/2かけ | 2かけ |
ピザ用チーズ | 10g | 40g |
サラダ油 | 小さじ1 | 小さじ4 |
カレールウ | 適量 | 適量 |
水 | 150g | 600g |
作り方
- 玉ねぎは皮をむき、たて半分に切ります。にんじん、じゃがいもは皮をむき、食べやすい大きさの乱切りにします。ほうれんそうは5cm幅に切り、にんにくはみじん切りにします。
- 厚手の鍋にサラダ油を熱する。1の材料と肉を入れ、焦がさないように炒める。
- 水を加え沸騰させ、あくを取ったら、中火で約15~20分煮込む。
- 火を止めて、ルウを溶かしながら入れる。
- 再び火をつけて、弱火でとろみがつくまで煮込む。
- ごはんと合わせてお皿に盛り、ピザ用チーズを散らして完成!