こんにちは!管理栄養士の盛岡です。
プロテインは現在様々な商品が販売されていますが、その中には子供用の「ジュニアプロテイン」というものがあります。
子供用とはいっても、大人が飲むプロテインと何が違うのか、いまいちピンとこない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回はジュニアプロテインと普通のプロテインについて、成分にどのような違いがあるのかを解説いたします。
目次
ジュニアプロテインと普通のプロテインの成分の違い
まずジュニアプロテインと大人が飲む普通のプロテインと、成分がどう違うのかを説明します。
ジュニアプロテインとはその名の通り子供用におすすめされているプロテインです。主に小学生~中学生が対象になっています。
一般的な大人用プロテインの違いは、大人用プロテインは「筋力アップ」や「ダイエット」が目的であるのに対し、ジュニアプロテインは「子供の発育」を目的とした総合的な栄養補助食品であるところです。
下記の表では大人用プロテインと子供向けの「ジュニアプロテイン」で、成分にどのような違いがあるのか比較しています。
ジュニア プロテイン |
普通の プロテイン |
|
目的 | 成長期の 栄養補助 |
筋力アップ ダイエット |
タンパク質 | 少なめ | 多い |
ビタミン | 多い | なし~多い |
カルシウム | 多い | なし |
鉄分 | 多い | なし~多い |
人工甘味料 | あり~不使用 | あり~不使用 |
1食あたりのタンパク量では、大人との体格の違いが考慮されジュニアプロテインは少なめになっています。
反対に大きな特徴として、成長期に欠かせないカルシウムやその吸収を助けるビタミンDは多く配合されています。
タンパク質の代謝に役立つビタミンB群や、スポーツで失われやすい鉄分なども豊富です。
ビタミンや配合されているプロテインは大人用でも色々とありますが、カルシウムや鉄分などのミネラルが配合されているのは成長期である子供を対象にしている、ジュニアプロテインならではの特徴といえるでしょう。
またメーカーによっては、子供の発育を考慮して人工甘味料が不使用のものもあります。
このような成分の違いがあるのは、「必要な栄養素の違い」と「するべき運動の違い」が関係しています。
子供と大人に必要な栄養素の違い
骨をつくる栄養素が多く必要になる
子供と大人の大きな違いは、子供は体が成長している時期であるということ。
身長が伸びている子供には、骨の材料となるカルシウムが大人以上に多く必要になります。
例えば3~5歳の幼児でも、大人とあまり変わらない量のカルシウムが必要になります。さらに中学生男子では1日あたり1,000mgのカルシウム摂取が推奨されていて、これは大人の約1.5倍の量にもなります。
<年代別のカルシウム推奨量>
男子 | 女子 | |
3~5歳 | 600mg | 550mg |
6~7歳 | 600mg | 550mg |
8~9歳 | 650mg | 750mg |
10~11歳 | 700mg | 750mg |
12~14歳 | 1,000mg | 800mg |
15~17歳 | 800mg | 650mg |
18~29歳 | 800mg | 650mg |
30~49歳 | 650mg | 650mg |
※参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」より
また骨をつくるのに必要な栄養素はカルシウムだけではなく、タンパク質やマグネシウムも必要です。カルシウムの吸収をよくするにはビタミンDも必要になります。
詳細記事:身長を伸ばす7つの栄養素 >
鉄分が多く必要になる
また中学生になると鉄分も不足しやすくなります。
成長期には体の急激な発育によって血液の量が増え、鉄分の需要が高まります。それに加えてスポーツをしていると、汗で鉄分が失われやすいため、意識してとらないと「スポーツ性貧血」につながることがあります。
特に女子は月経があるため、より多くの鉄分を補給しなければなりません。
子供と高校生~大人のトレーニングの違い
筋肉の発達が著しい高校生や大人のトレーニングでは、筋肥大や基礎代謝アップのためにウエイトトレーニング(筋トレ)が行われ、それに合わせてプロテインを飲むことが多いでしょう。
それに対して、骨格が未発達な子供のころは本格的な筋トレは行われません。するとしても高負荷のマシンは使わず、動きのある自重トレーニングが中心になります。
ゴールデンエイジにある子供は神経系(脳や脊髄・感覚器)の発達が著しく、色々なスポーツを体験させたり、遊びながら体を動かすような運動プログラムが推奨されています。
この時期に体感トレーニングやコーディネーショントレーニングを行うことで、運動神経やバランス感覚が大きく伸びます。
添加物もチェックしてみよう
以上の理由から、ジュニアプロテインはタンパク質は大人用と比べて少なめに調整されていますが、カルシウムや鉄分、その吸収に必要なビタミン類が豊富に含まれています。
添加物についてはメーカーによって異なりますが、人工甘味料が入っているものとそうでないものがあります。人工甘味料の代表的なものとしてはアスパルテーム、スクラロース、アセスルファムKがあります。
アストリションのジュニアプロテインは人工甘味料は不使用で、かつ国内製造の良質な大豆タンパク原料を使用しています。
子供用にプロテインを探している方は、ぜひご検討ください。
今回も最後までお読み頂きありがとうございました!