こんにちは。管理栄養士の盛岡です。
・少食、偏食で栄養が足りているか心配…
・アレルギーで食事がとりにくい…
・すくすくと育ってほしい!
・元気で強い体になってほしい!
子供にとってもっとも大事で、かつ不足しやすい栄養素が「カルシウム」。体の小さい子供でも、大人と同じかそれ以上の量を摂取することが推奨されています。
ここではそのカルシウムの栄養補助として、おすすめのカルシウムサプリメントについて成分や価格を比較し、選ぶ際のポイントについてご説明していきます。
目次
人気カルシウムサプリを徹底比較!
※栄養成分は各商品の1回分あたりの配合量
子供用カルシウムサプリの選び方
子供の体づくりに適したカルシウムサプリを選ぶ際には、以下のポイントをチェックしてみましょう。
ポイント1:カルシウム・マグネシウム
身長が伸びる成長期には、骨の形成に必要な栄養素であるカルシウムは多くの摂取量が必要です。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、下記の量が推奨されています。
男子 | 女子 | |
1~2歳 | 450mg | 400mg |
3~5歳 | 600mg | 550mg |
6~7歳 | 600mg | 550mg |
8~9歳 | 650mg | 750mg |
10~11歳 | 700mg | 750mg |
12~14歳 | 1,000mg | 800mg |
しかしカルシウムは全年代を通して不足している栄養素で、「国民健康・栄養調査(令和元年)」によると、カルシウムの平均摂取量は1~6歳は416mg、7~14歳は639mgと、推奨量に比べて不足している状況です。
カルシウムサプリを選ぶ際にはまず十分な量が配合されているかを確認するようにしましょう。
またカルシウムだけでなく、マグネシウムもバランスよくとることが大切です。
マグネシウムはカルシウムの代謝を調節しており、カルシウムだけを摂取していると、かえってカルシウムが骨から溶け出すという変わった現象(カルシウム・パラドックス)が起こります。
このバランスについては、「カルシウム:マグネシウム=2:1」の割合で摂取することが理想とされています。
ただしマグネシウムはサプリなど通常の食品以外から摂取する場合、小児(1~7歳)は体重1kgあたり5mgが上限とされていますので、その点は注意してください。
ポイント2:亜鉛・ビタミンB群
子供にとってもう1つの大事なミネラルは亜鉛です。亜鉛は体の中の様々な酵素の正常なはたらきを助ける役割があり、子供の成長期には欠かせない栄養素です。
またビタミンB群はタンパク質の代謝に関わる栄養素です。カルシウムが「固める」ための成分だとすれば、亜鉛やビタミンB群は「伸ばす」ための成分といえるでしょう。
ポイント3:人工甘味料などの添加物
カルシウムサプリは基本的には子供にとって美味しく飲めるよう、添加物で様々な味付けがされており、人工甘味料や着色料、香料、乳化剤などがよく使われています。
特に人工甘味料としてはアスパルテームやアセスルファムK、スクラロースといった原料あります。これらは砂糖と比べ非常に甘味が強いのが特徴で、カロリーを低く抑えることができます。
しかしこの人工甘味料には、安全性を不安視する報告もよく聞かれます。「できるだけ自然に近いものがいい」ということであれば、砂糖や果糖のほか、無添加の商品を選ぶとよいでしょう。
なお、砂糖や果糖の場合にはカロリーが高いことと、虫歯の原因に比較的なりやすいというデメリットがあるので注意が必要です。
ポイント4:牛乳アレルギーに対応しているか
カルシウムサプリを利用する理由として、牛乳アレルギーのため食事でカルシウムがとりにくいからという方も多いと思います。
カルシウムサプリであっても乳由来のカルシウム原料であったり、他の原材料で乳由来のものが使われているケースもありますので、注意して確認するとよいでしょう。
その他の成分
ビタミンC:ビタミンCは体調管理に役立つほか、コラーゲンの合成にも必要な栄養素です。
ビタミンD:ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける栄養素です。
鉄分:スポーツをしていると汗で鉄分が失われやすいです。鉄分の不足は持久力の低下やふらつきの原因になります。
カルシウムサプリのおすすめ
ここからは実際に使用してみたおすすめの商品をご紹介します!
スクスクダイズ
内容量 | 200g(30食分) |
販売価格 | 2,160円(税込) 初回31%OFFの 1,480円(税込)~ |
1食あたり | 67円 |
骨の成分 | カルシウム:210mg マグネシウム:45mg ビタミンD:1.5μg |
亜鉛 | 1.7mg |
ビタミンB群 | ビタミンB1:0.30mg ビタミンB2:0.30mg ナイアシン:3.0mg ビタミンB6:0.30mg 葉酸:50μg ビタミンB12:0.45μg パントテン酸:1.7mg |
その他の成分 | ビタミンC:30mg 鉄分:5.0mg |
甘味料 | 無添加 |
その他の添加物 | 無添加 |
乳成分 | なし |
子供におすすめの国産大豆でできた栄養食品。
こちらの商品は主原料が「きな粉」になっています。そのため厳密にはサプリメントではありませんが、他の商品と同じようにカルシウムやビタミンを補給することができます。
ミネラルは魚の骨由来の天然カルシウム210mgが配合され、こちらも乳アレルギーの子供でも飲めるようになっています。
タンパク質原料には福井県産の「里のほほえみ」というタンパク質含有量の高い国産大豆を使用しています。亜鉛酵母やマグネシウム、ビタミンB群などの栄養素も豊富です。
豆乳に溶かしてみました。シェイクしなくても溶けるので作るのが楽です。きな粉の香ばしい風味があり、そのままでもとても美味しいです。
ヨーグルトにもかけてみました。砂糖と混ぜて食べると美味しいです。きな粉の粉っぽい感じが苦手な方はヨーグルトがいいと思います。
風味が自然なきな粉なので、色々な料理・おやつにアレンジしやすいところもポイントです。
原材料には福井県のきな粉のほか、色々な雑穀が使用されています。また添加物に関しては人工甘味料だけでなく、乳化剤や香料・着色料なども全く使用されていません。
無添加にこだわりたい方や、それぞれの栄養素をバランスよくとりたい方の栄養補助には特におすすめです。
今なら初回31%OFFの1,380円で購入できるキャンペーンも行っていますので、手軽にお試しができます。
セノビック
内容量 | 180g(15食分) |
販売価格 | 1,296円(税込) |
1食あたり | 86円 |
骨の成分 | カルシウム:510mg ビタミンD:3.5μg |
亜鉛 | 0mg |
ビタミンB群 | なし |
その他の成分 | ビタミンC:20mg 鉄分:6.0mg |
甘味料 | 砂糖、果糖 |
その他の添加物 | 乳化剤、香料 |
乳成分 | あり |
セノビックはロート製薬が販売している、ココア風味の栄養食品です。
カルシウムは510mgとしっかり配合されており、鉄分も豊富なのが特徴です。
粉末はサラサラとしています。カルシウム原料には「卵殻カルシウム」という素材が使われていますが、そのほかの原料で「ミルクペプチド」が使われていますので、牛乳アレルギーの方は避けた方がよいでしょう。
スプーンで混ぜるだけではしっかり溶けないため、シェーカーは必要です。味については普通のココアと変わらないくらい美味しいですね。
添加物としては溶けやすくするための乳化剤や、風味付けのための香料が使われています。甘味はグラニュー糖やブドウ糖で味付けされています。
1食あたりの価格が約86円と安く経済的なので、その点は続けやすくて嬉しいポイントではないでしょうか。
ノビルン
内容量 | 60粒(30食分) |
販売価格 | 3,980円(税込) |
1食あたり | 132円 |
骨の成分 | カルシウム:225mg ビタミンD:1.98μg |
亜鉛 | 0mg |
ビタミンB群 | ビタミンB6:1.0mg |
その他の成分 | ビタミンC:0.0mg 鉄分:0.0mg |
人工甘味料 | アスパルテーム |
その他の添加物 | 香料、酸味料、 増粘剤、賦形剤 |
乳成分 | あり |
ノビルンはタブレットタイプのカルシウムサプリメントです。
1回2粒の量で、225mgのカルシウムをとることができます。
タブレットは10円玉くらいの大きさで、ポリポリと手軽に食べられます。普通のラムネ菓子にはさすがに劣りますが、十分美味しいです。酸っぱい味が苦手な子は注意した方がよいかもしれません。
カルシウムやビタミンDを除くとあまり栄養は含まれていませんので、コスパはやや悪いです。
パッケージには「合成保存料・着色料不使用」とアピールされていますが、添加物は酸味料、賦形剤、香料と色々と使われています。
特に人工甘味料(アスパルテーム)が使われているのはマイナスポイントですね。おやつとしてときどき利用するのがよいかもしれません。
カルシウム肝油ドロップ
内容量 | 300粒(150食分) |
販売価格 | 3,300円(税込) |
1食あたり | 22円 |
骨の成分 | カルシウム:20mg ビタミンD:3.3μg |
亜鉛 | 0mg |
ビタミンB群 | なし |
その他の成分 | ビタミンA:400μg 鉄分:0.0mg |
甘味料 | 砂糖、ブドウ糖 |
その他の添加物 | ゲル化剤、アラビアガム、 香料 |
乳成分 | なし |
カルシウム肝油ドロップは「ドロップ」とありますが、グミタイプのサプリメントです。
1個で300粒入っていてかなりお得ではありますが、カルシウムは2粒で20mgしか入っていないため、たくさん摂取するのは難しそうです。
ビタミンAは豊富に含まれており、むしろビタミンAサプリメントとして考えた方がよいかもしれません。
食べてみると硬めのグミという感触です。
噛んでいると少し歯にくっつきますが、味は美味しく何粒でも食べられます。(何粒も食べるとビタミンAの過剰摂取になりますので注意してください。)
これは何味と表現したらよいでしょう?「スイカバー」みたいな味ですかね。
添加物には人工甘味料や着色料は含まれていません。コーティング剤のアラビアガムや、風味付けのための香料は含まれています。
カルシウム補給はしづらいかと思いますが、栄養がとれるおやつとしてよいでしょう。
まとめ
一口にカルシウムサプリといっても、形状や風味、カルシウム量、添加物など様々な違いがあるのが分かります。
成長期は一度きりで、子供の体づくりにおいて最も重要な時期。
栄養成分も安全性も踏まえて、自分の子供にぴったりなものを選びたいですね。
[リンク]
参考文献
・「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
・「国民健康・栄養調査(令和元年)」
・額田成「子どもの身長を伸ばすためにできること」, PHP研究所(2016).