離乳食

赤ちゃんにおすすめのタンパク質食材は?簡単な離乳食レシピ3選

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離乳食におすすめのタンパク質食材

赤ちゃんの成長に大切なタンパク質は、離乳食にぜひ取り入れたい食材です。

しかし「おすすめの食材は?」「どうやってあげたらよいの?」「適量はどのくらい?」など、気になることも多いのではないでしょうか。

今回は、保育園栄養士の経験があり、2歳の育児中である管理栄養士が、離乳食のタンパク質の取り入れ方や、おすすめのタンパク質食材、レシピについても紹介します。

赤ちゃんにタンパク質食材をあげるときのポイント

赤ちゃんにタンパク質をあげる際の注意点や目安の量を知り、ぜひ離乳食づくりに活かしましょう。

タンパク質は離乳食初期からOK

初期の離乳食

タンパク質を含む食材は、離乳食初期からあげられます。

お粥や野菜に慣れてきたら、豆腐・白身魚・卵黄等をひとさじから試してみましょう。

初めての食材は、やわらかくて赤ちゃんが食べやすい、豆腐がおすすめです。

豆腐が食べられるようであれば、白身魚、卵黄と進めていき、食べられる食材を増やしていきましょう。

初めてあげるときは少量からあげる

タンパク質食材を初めてあげるときは、必ず少量からあげるようにしましょう。

タンパク質には、アレルギーの原因となるアレルゲンが含まれています。

もしアレルギーのある場合は、たくさん食べてしまうと、その分症状が強く出る恐れがあります。

必ず離乳食スプーン1さじ程度から始め、徐々に量を増やしていきましょう。

また初めて食べさせるときは、平日の午前中など、何かあった際に医療機関を受診できるような時間帯にあげるようにすると安心です。

なお、タンパク質の開始を遅らせても、アレルギーを予防できる効果は期待できないと考えられています。

タンパク質食材は鉄分も含まれるため、赤ちゃんの貧血予防にも欠かせません。

ぜひちょうどよい適切な時期にチャレンジするようにしてみましょう。

時期にあった目安量

タンパク質食材の目安量は、時期によって異なります。

厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」では、下記の量が目安とされています。

【1回あたりの目安量】

タンパク質食材 離乳食初期
生後5~6ヶ月
離乳食中期
生後7~8ヶ月
離乳食後期
生後9~11ヶ月
離乳食完了期
生後12~18ヶ月
10~15g 15g 15~20g
10~15g 15g 15~20g
豆腐 30~40g 45g 50~55g
卵黄1~全卵1/3個 全卵1/2個 全卵1/2~2/3個
乳製品 50~70g 80g 100g

離乳食初期は食べるのに慣れる時期であるため、目安の量は記載されていません。

スプーン1さじ程度から始めて、少しずつ量を増やしていきましょう。

また離乳食中期以降の目安量は、1回あたりの量であるため、1回の食事で2種類以上のタンパク質食材を与えるときは、それぞれの量を調整する必要があります。

タンパク質を摂りすぎると、赤ちゃんの内臓に負担をかけたり、体重増加につながったりしてしまうため、適量を意識するようにしましょう。

離乳食におすすめのタンパク質食材6つ

離乳食に使いやすいタンパク質食材を6つ紹介します。

【赤ちゃんにおすすめのタンパク質食材】
豆腐・卵・鶏ささみ・きな粉・ツナ缶・ヨーグルト

1.なめらかで食べやすい「豆腐」

豆腐

初めてタンパク質食材に挑戦するときにおすすめなのが豆腐です。

調理が簡単で、なめらかになりやすく、赤ちゃんも食べやすい食材です。

木綿豆腐でもよいのですが、初めはなめらかな「絹ごし豆腐」を選ぶとよいでしょう。

また離乳食の間は、豆腐の加熱が必要です。

茹でるか電子レンジで加熱するようにしましょう。

2.栄養満点な「卵」

卵

栄養豊富な卵は、離乳食にぜひ取り入れたい食材です。

タンパク質だけでなく、鉄分やカルシウムも補給できます。

離乳食初期は卵黄から始め、離乳食中期からは徐々に全卵を食べられるようにチャレンジしてみましょう。

卵は子供のアレルギーでもっとも多い原因食材であるため、初めてあげる際は必ず少量から試すようにします。

しっかりと加熱することでアレルゲンが弱まるため、固ゆで卵から挑戦するようにしましょう。

3.使い勝手のよい「鶏ささみ」

鶏ささみ

脂質が少ない鶏ささみは、赤ちゃんの消化の負担になりにくいため、離乳食にぴったりです。

鶏ささみは離乳食中期から取り入れられます。

パサつきやすいため、水溶き片栗粉を使ってとろみをつけたり、じゃがいもやかぼちゃなどのとろみのある食材と混ぜたりして使うと食べやすくなります。

また鶏ささみの缶詰もあり、調理の手間を大幅にカットできるため、離乳食に重宝します。

食塩不使用の水煮タイプのものを使うようにしましょう。

鶏ささみの缶詰は、余った分は冷凍保存OKです。

使う際はしっかりと再加熱するようにし、1~2週間を目安に使い切ってください。

4.手軽に栄養をプラス「きな粉」

きな粉

きな粉は離乳食初期から使える食材です。

大豆から作られるきな粉は、タンパク質、カルシウム、鉄分などの栄養を離乳食にプラスしてくれます。

きな粉は加熱がいらないため、そのままヨーグルトやお粥に混ぜて、手軽に使えるのがうれしいポイントです。

離乳食に使うきな粉は、砂糖の入っていないタイプを選びましょう。

離乳食におすすめのきな粉は「離乳食のきな粉おすすめランキング5選(栄養士監修)」の記事で詳しく紹介しています。

5.鉄分補給にも「ツナ缶」

まぐろやかつおから作られるツナ缶は、離乳食中期から使えます。

手軽に使えるツナ缶は、タンパク質だけでなく鉄分も補給できる優れものです。

ツナ缶を選ぶ際は「水煮」「食塩不使用」のものを選ぶと、使いやすくて便利です。

もしふつうのツナ缶を使う場合は、お湯につけて油や塩分を抜くようにしてください。

余りは冷凍保存できるため、ストックしておくとよいでしょう。

6.なめらかで食べやすい「ヨーグルト」

ヨーグルト

ヨーグルトは離乳食中期から与えてOKです。

なめらかなので赤ちゃんも食べやすく、離乳食の1品として重宝する食材です。

ヨーグルトは加熱せずにそのまま与えて大丈夫ですが、最初のうちは衛生面を考えて、1回で食べ切れる少量パックのものにするとよいでしょう。

また砂糖のとりすぎにならないよう、無糖タイプ(プレーンタイプ)のものを選ぶようにします。

ヨーグルトの酸味が気になるときは、バナナやさつまいも、きな粉とあわせると気になりにくくなるため、ぜひ試してみてください。

タンパク質をとれる簡単レシピ3選

紹介したおすすめタンパク質食材を使った、簡単離乳食レシピを3つ紹介します。

豆腐とツナのハンバーグ

豆腐とツナのハンバーグ

ふんわりとやわらかくて食べやすい、タンパク質を摂れる豆腐とツナのハンバーグのレシピです。

離乳食後期から完了期はもちろん、離乳食を終えた後でも食べられます。

<材料(6~8食分)>
・ツナ水煮缶(食塩不使用) 1缶
・木綿豆腐 150g
・玉ねぎやにんじんなどお好きな野菜 50g
・パン粉 大さじ2
・片栗粉 大さじ1/2
・サラダ油 適量

<作り方>
1)玉ねぎやにんじんなどのお好みの野菜はやわらかく茹で、みじん切りにする。

2)ボウルに汁気を切ったツナ缶、木綿豆腐を入れて手で潰しながらよく混ぜる。野菜、パン粉、片栗粉を加えてさらによく混ぜ、6~8等分の平たい楕円形にする。

豆腐とツナ、野菜を混ぜる

3)フライパンにサラダ油を入れ弱めの中火で熱し、2を焼く。焼き色がついたら上下を返し、フタをして5分ほど、中まで火が通るまで焼く。

6等分にして焼く

<ポイント>
野菜は何でもOKです。ブロッコリー、ピーマン、コーン、ひじきなど、やわらかく加熱してみじん切りにしましょう。
冷凍保存もできます。冷めたら1個ずつラップに包み、保存袋に入れて冷凍します。解凍は電子レンジ600Wで50秒~1分ほど、様子を見ながら加熱してください。1~2週間を目安に食べ切りましょう。

レンジで簡単!ささみの洋風オムレツ

ささみの洋風オムレツ

鶏ささみと卵を使った、電子レンジで簡単に作れる洋風オムレツです。

具材を変えてアレンジもできるため、ぜひさまざまな野菜で試してみてください。

食べやすいスティック状に切れば、手づかみ食べもできます。

<材料(1食分)>
・卵 1個
・鶏ささみ(缶詰) 10g
・冷凍ブロッコリー 1房
・トマト(種と皮を除いて) 10g
・牛乳 大さじ1
・粉チーズ 少々

<作り方>
1)鶏ささみ缶詰は汁気をよく切る。冷凍ブロッコリーは電子レンジ(600W)で20秒加熱して刻み、トマトは種と皮を除いて1cm角に切る。

2)丸く深さのある耐熱皿にラップを敷き、溶きほぐした卵、1、牛乳、粉チーズを加えてよく混ぜる。

卵に野菜を混ぜる

3)電子レンジ(600W)で30~40秒加熱し、一度取り出して箸でかき混ぜる。

いったん取り出して混ぜる

4)再度40~50秒加熱し、火が通ったらラップで包んで3~4分置く。食べやすい大きさに切る。

表面が乾くまで加熱する

表面が乾いた様子になったらOKです。

3~4分蒸らす

<ポイント>
オムレツは冷凍すると食感が悪くなるため、1度で食べ切るようにしましょう。ケチャップをかければ大人も一緒に食べられます。

きな粉入り納豆お焼き

きな粉入り納豆ご飯お焼きのレシピ

ベタベタして食べるのが大変な納豆は、ご飯と一緒にお焼きにすると食べやすくなります。

きな粉、すりごま、青のりがたっぷりと入った、栄養満点なレシピです。

<材料(1食分)>
・軟飯 80g
・ひきわり納豆 大さじ1(約15g)
・きな粉 小さじ1
・白すりごま 小さじ1/2
・青のり 小さじ1/2
・片栗粉 小さじ1/2
・ごま油 適量

<作り方>
1)ボウルに軟飯、ひきわり納豆、きな粉、青のり、片栗粉を入れてよく混ぜる。

きな粉、納豆、ご飯を混ぜる

2)1を4等分の大きさに丸めて平らにする。フライパンにごま油を入れ弱めの中火にかけ、2を両面こんがりと焼く。

4等分にして丸めて焼く

<ポイント>
多めに作って冷凍保存もできます。1枚ずつラップで包んで冷凍してください。解凍は1枚あたり30秒ほどが目安です。1~2週間を目安に食べ切りましょう。

きな粉はふつうのものでもOKですが、無添加の「スクスクダイズ」は、タンパク質だけでなく、成長に必要な鉄分、カルシウムを補給できるので赤ちゃんにもおすすめです。

スクスクダイズ

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離乳食にタンパク質を取り入れて、赤ちゃんの栄養補給をしよう!

タンパク質は赤ちゃんの成長に欠かせない栄養素のため、離乳食に積極的に取り入れるようにしましょう。

毎食、主食(お粥やパン)、主菜(タンパク質食材)、副菜(野菜)を揃えるようにすると、バランスが整いやすくなります。

ぜひさまざまなタンパク質食材にチャレンジしてみてくださいね!

参考文献

厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)

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