こんにちは。スポーツ栄養士の盛岡です。
スポーツの試合前日・当日には、糖質をしっかりとってエネルギー補給(カーボローディング)をすることが大切です。
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カーボローディングとは糖質を体に蓄えるための方法なので、麺類であるパスタでも効果があるのでしょうか?
今回は大会前の食事でパスタを取り入れるときの注意点やメニュー例についてご説明いたします。
試合前日・当日にパスタはいいのか
麺類であるパスタには糖質(デンプン)が含まれていますので、ごはんやパンと同様にカーボローディングに役立ちます。
カーボローディングの食事において最も大切なのは効率よく糖質を補給できるかどうか。糖質中心のカーボローディングは普段の食事とは大きく異なりますので、できるだけストレスのない食事にすることがポイントなります。
カーボローディングはごはんやパンでももちろんいいのですが、ごはんだけたくさん食べても飽きてしまいますし、腹持ちがいいゆえにたくさん糖質をとることができないこともあるでしょう。
その点ではパスタなどの麺類は、自然と糖質中心のメニューになり、意識しなくてもたくさん食べられますのでカーボローディングによいと考えられます(反対に普段は食べ過ぎ注意ということになりますね)。
なお、パスタにはスパゲッティやマカロニなど色々な種類がありますが、栄養成分に大きな差はありませんのでどんなパスタでもOKです。
パスタを作るときの注意点
注意点として、パスタを作る際には油の使用は控えめにし、食物繊維もあまりないメニューにしましょう。
脂肪分は消化に時間がかかり胃腸に負担をかけ、食物繊維はお腹が張ったりガスがたまったりする原因となるためです。
パスタはオリーブオイルを多用しがちなので、基本的に外食で出されるものはおすすめできません。オリーブオイルに加えて生クリームを使うカルボナーラともなると、レース前の食事としては体にとって非常に重たいです。
具材の方も野菜やきのこを多く使うと、食物繊維を多くとることになってしまいますので注意して下さい。
スーパーによく売られている「混ぜるだけ」系のパスタソースは脂肪分が少なく、簡単に糖質中心のメニューになりますので意外におすすめです。
ミートソースパスタでの試合前メニュー例
カーボローディングのためにミートソースパスタを作る場合のメニュー例をご紹介いたします。
このメニューのポイントとしては、オリーブオイルの量は控えめにしており、代わりに調味量にブイヨンやソースを入れて旨味でカバーしています。
また、ミートソーススパゲッティですとニンジンやセロリを使うことも多いですが、これらは食物繊維が豊富なため使用せず、野菜はトマトと玉ねぎのみを具材に使っています。
豚肉には糖質の代謝・エネルギー産生を高めるビタミンB1が豊富なので、ひき肉は合いびき肉ではなく豚ひき肉の方がカーボローディングにはおすすめです。さらににんにくも一緒に使えば、にんにくに含まれるアリシンがビタミンB1の吸収を高めてくれます。
栄養価(一皿分)
カロリー | 733kcal |
たんぱく質 | 32.1g |
糖質 | 88.1g |
写真にあります一皿分の量で計算していますが、男性はできれば大盛りの1.5皿分を食べましょう!
レシピ
材料 | 一皿分 | 四皿分 |
パスタ | 100g | 400g |
豚ひき肉 | 100g | 400g |
にんにく | 1/2かけ | 2かけ |
玉ねぎ | 1/4個 | 1個 |
オリーブオイル | 大さじ1/4 | 大さじ1 |
トマト缶(カット) | 1/4缶 | 1缶(400g) |
固形ブイヨン | 1/4個 | 1個 |
ケチャップ | 大さじ1 | 大さじ4 |
中濃ソース | 大さじ1 | 大さじ4 |
塩コショウ | 適量 | 適量 |
パセリ | お好み | お好み |
作り方
- 玉ねぎとにんにくをみじん切りにし、豚ひき肉には塩コショウをふる
- フライパンにオリーブオイルをひいてにんにくを入れる。香りがしてきたら玉ねぎを入れてしんなりするまで炒める。
- 豚ひき肉を入れて火が通るまで炒める。
- ひき肉が色付いてきたらトマト缶と固形ブイヨンを入れてひと煮立ちさせる。
- ケチャップと中濃ソースを入れて、水けが少なくなるまで5~10分ほど煮詰める
- 茹でたパスタにミートソースをかけ、お好みでパセリをふりかけて出来上がり
以上がカーボローディング用パスタのレシピになります。消化がよく食べやすいメニューなので、カーボローディングが必要ない競技でも試合前の食事にはおすすめですよ。
最後までお読み下さりありがとうございました!