骨の成長のためにも、不足することなくしっかりと補給したいカルシウム。
カルシウムといえば牛乳ですが、牛乳以外にはどのような食べ物があるのでしょうか?
特にお腹がゴロゴロする(乳糖不耐症)子供や乳アレルギーの子供だと、カルシウム不足が心配です。牛乳以外のカルシウム豊富な食べ物を知り、健やかな成長をサポートしましょう。
目次
牛乳以外でカルシウムを摂れる食べ物
牛乳以外でカルシウムを摂れる食べ物は以下のようなものがあります。1食あたりに含まれるカルシウムの量を一覧にしています。
食品 | 1食あたりの量 | カルシウムの量 |
煮干し | 小さめ10尾(3g) | 66mg |
桜えび | 大さじ1(8g) | 160mg |
豆腐 | 1/3丁(100g) | 93mg |
納豆 | 1パック(45g) | 41mg |
小松菜 | 小鉢1皿分(70g) | 120mg |
水菜 | 小鉢1皿分(50g) | 110mg |
ヨーグルト | 1個(100g) | 120mg |
チーズ | 1切(20g) | 130mg |
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
こちらの食べ物を取り入れるポイントなどについて、さらに詳しくお伝えします。
吸収率の高い「魚介類(煮干し・桜えび)」
煮干しや桜えびなどの魚介類はカルシウムが豊富なだけでなく、カルシウム吸収率が牛乳に次いで高いことも知られています。
少量でもカルシウムを補いやすいため、積極的に取り入れましょう。
煮干しを取り入れるなら、おやつ用に販売されているタイプのものがおすすめです。小さめなので子供でも食べやすく、また減塩タイプもあるため塩分の摂りすぎにも配慮できます。
桜えびはお好み焼きの具に入れたり、炒め物のアクセントにしたりすると食べやすいでしょう。
【カルシウムを含む魚介類】
煮干し、桜えび、しらす干し、小あじなど
手軽に取り入れられる「大豆製品(豆腐・納豆)」
大豆製品は手軽に食べられ、カルシウムのよい補給源になります。牛乳が飲めない場合は、毎日意識して取り入れるようにしましょう。
ただし、牛乳の代わりに「豆乳」を用いる場合は要注意です。豆乳のカルシウムは100gあたり15mgであり、豆腐や納豆に比べると少ない量です。
豆乳を飲む場合は、カルシウムが強化されたものがありますので、パッケージを確認してカルシウムが多いものを選ぶとよいでしょう。
【カルシウムを含む大豆製品】
豆腐、納豆、おから、きな粉、豆乳など
毎日取り入れたい「緑黄色野菜(小松菜・水菜)」
野菜の中でも小松菜、水菜、ほうれん草、ブロッコリーなどの緑黄色野菜は、カルシウムが豊富に含まれます。毎日食べる習慣をつけましょう。
ほうれん草やブロッコリーであれば冷凍のものをストックしておくと便利です。冷凍されても栄養価は心配するほど落ちないとされているため、積極的に活用してください。
【カルシウムを含む緑黄色野菜】
小松菜、水菜、ほうれん草、ブロッコリー、モロヘイヤ、かぶの葉、大根の葉、チンゲン菜など
牛乳でお腹を壊す子でも食べやすい「ヨーグルト・チーズ」
ヨーグルトやチーズは牛乳でお腹を壊しやすい方でも取り入れやすい食べ物です。牛乳には乳糖が含まれ、これを消化吸収できない体質の方は下痢や腹痛などの症状を引き起こすことがあります。
ですがヨーグルトやチーズは、発酵や熟成の過程で乳糖が分解されるため、乳糖の量が少なくなっています。
乳製品のカルシウム含有量はやはり優秀ですので、ヨーグルトやチーズであれば食べられるという場合は、ぜひ取り入れましょう。
【カルシウムを含む乳製品】
ヨーグルト、プロセスチーズ、粉チーズ……など
成長期の子供にカルシウムが必要な理由
成長期は骨、歯が作られる大切な時期ですので、とくに意識してカルシウムを補給する必要があります。
骨密度のピークといわれる20歳ごろまでに、できるだけ高い骨密度にしておくことが、将来の骨粗しょう症や骨折の予防に大切 です。
日本人は平均的なカルシウム摂取量が不足しています(※1,2)。子供のころからカルシウムを摂る習慣をつけておきましょう。
特にスポーツをする子供はカルシウム摂取が大切
カルシウムは汗から流れ出 てしまう性質があります。そのため、スポーツにより汗をたくさんかく子供は、意識的なカルシウム摂取が大切です。
またカルシウムには筋肉の動きをサポートする働きもあり、不足することで筋肉のけいれんを起こすことも あります。
将来の健康や、スポーツを無理なく行うためにも不足することなく補いましょう。
牛乳を飲めない子供がカルシウムを摂るポイント
牛乳以外でカルシウムを摂る場合は、以下のポイントに注意しながら取り入れるようにしましょう。
牛乳1~2杯分のカルシウムを牛乳以外から摂る
牛乳を飲めない子供は、牛乳コップ1~2杯分(240~480mg)のカルシウムを別の食べ物からとりましょう。
小学生までは牛乳をコップ1杯 、小学生から高校生までは1~2杯 が目安としてすすめられています。牛乳が飲めない場合は、この分のカルシウムを別の食べ物から摂る必要がある、というわけです。
おやつに取り入れる
先ほど紹介した大豆製品や緑黄色野菜を料理に取り入れるほかにも、カルシウム豊富なおやつをとるのもおすすめです。
【おやつの例】
・チーズ
・ヨーグルト
・食べる煮干し
・アーモンドフィッシュ
・カルシウム強化ウエハース
・きな粉を使ったおやつ(マカロニきな粉、きな粉蒸しパン)
おやつだと食べやすいお子さんもいるかと思いますので、ぜひお試しください。
吸収を妨げるお菓子やジュースに注意
リンはカルシウムの吸収を妨げる働き があるため、摂りすぎに注意したい栄養素です。
リンはスナック菓子や清涼飲料水、カップ麺などの加工食品に添加されていることがあり、加工食品を多く食べる場合は過剰摂取の心配があります。
子供に食べさせる場合は量を決めるなどし、食べすぎないよう気をつけましょう。
牛乳以外でのカルシウム摂取は意識的に行おう
牛乳以外にも、小魚や大豆製品、緑黄色野菜などからカルシウム補給が可能です。牛乳から摂る分のカルシウムを補給するために、意識的に毎日の食事、おやつに取り入れましょう。
でも、毎日カルシウムの摂取量を意識して食事を用意するのは大変ですよね。
そんなときは栄養補助食品を上手に活用するのも方法です。きな粉味の「スクスクダイズ」は、1食分7gで牛乳約1杯分のカルシウムを補給できます。
きな粉の自然な味わいで、朝食やおやつに手軽においしく取り入れられるのが魅力です。人工甘味料や着色料などが無添加で、お子さんの健康な体づくりを支えてくれますよ。
ぜひ以下から詳細をチェックしてみてくださいね。
参考文献
(※1)厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査」
(※2)厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」