亜鉛は子供の成長に欠かせない栄養素です。
タンパク質やDNAの合成に関わるだけでなく、成長ホルモンの分泌にも必要とされています。
子供の健やかな成長を支えるためにも、どのような食べ物に含まれているのかを知り、亜鉛不足を防ぎましょう。
今回は、子供の亜鉛不足解消に役立つ食べ物と、管理栄養士おすすめレシピ3選を紹介します。
目次
子供の亜鉛不足解消に役立つ食べ物
子供にとって、亜鉛は不足することなく摂りたい栄養素であり、食べ物の工夫が欠かせません。
食べ物をジャンルに分けて、どのような食べ物に含まれるのかを紹介します。
なお、子供の亜鉛不足の影響や身長との関わりについて詳しく知りたい方は「【医師監修】亜鉛に子供の身長を伸ばす効果はある?おすすめレシピ」をご参照ください。
牡蠣やほたてなどの魚介類
魚介類は亜鉛が豊富であるため、毎日でも取り入れたい食べ物です。
中でも牡蠣の含有量はずば抜けて豊富ですが、ししゃも、えび、さばなどの日常的に取り入れやすいものを取り入れるとよいでしょう。
▼100gあたりの亜鉛含有量
食べ物名 | 亜鉛含有量 |
牡蠣 | 14mg |
ほたて | 2.7mg |
ししゃも | 2.4mg |
いか | 1.5mg |
えび | 1.2mg |
さば | 1.1mg |
あさり | 0.9mg |
牛肉やレバーなどの肉類
肉類にも亜鉛が含まれ、特に牛肉やレバーに豊富に含まれています。
牛肉やレバーは亜鉛はもちろん、鉄分も豊富なため、意識して取り入れたい食べ物です。
豚肉や鶏肉を取り入れるときは、脂身が多い部位より、少ない部位に豊富に含まれる傾向があります。
豚もも肉や、皮を除いた鶏もも肉などを選ぶとよいでしょう。
▼100gあたりの亜鉛含有量
食べ物名 | 亜鉛含有量 |
豚レバー | 6.9mg |
牛もも肉 | 4.0mg |
豚レバー | 3.8mg |
豚もも肉 | 2.2mg |
鶏もも肉(皮なし) | 1.8mg |
納豆や豆腐などの大豆製品
納豆や豆腐などの大豆製品にも亜鉛が含まれています。
日常的に取り入れやすい食べ物のため、積極的に活用しましょう。
ただし、魚介類や肉類に比べると亜鉛含有量は少なめです。
魚介類や肉類も忘れずにとるようにしましょう。
▼100gあたりの亜鉛含有量
食べ物名 | 亜鉛含有量 |
きな粉 | 4.1mg |
納豆 | 1.9mg |
厚揚げ | 1.1mg |
木綿豆腐 | 0.6mg |
卵やチーズなどの卵・乳製品
卵や乳製品にも亜鉛が含まれています。
亜鉛以外にも、カルシウムやタンパク質などの成長期の子供に必要な栄養素も補給できます。
亜鉛含有量はさほど多くありませんが、毎日欠かさずに取り入れたい食べ物です。
▼100gあたりの亜鉛含有量
食べ物名 | 亜鉛含有量 |
チーズ | 3.2mg |
鶏卵 | 1.1mg |
牛乳 | 0.4mg |
ごまやアーモンドなどのナッツ類
ごまやアーモンドなどのナッツ類にも亜鉛が豊富に含まれます。
おやつだけでなく料理にも活用するようにすると、亜鉛不足解消に役立ってくれるでしょう。
▼100gあたりの亜鉛含有量
食べ物名 | 亜鉛含有量 |
ごま | 5.9mg |
カシューナッツ | 5.4mg |
アーモンド | 3.7mg |
ピーナッツ | 3.0mg |
くるみ | 2.6mg |
子供の亜鉛不足解消におすすめのレシピ3選
これまで紹介した食べ物を使った、子供の亜鉛不足解消におすすめのレシピを3つ紹介します。
どれも子供が食べやすいよう工夫をこらしていますので、ぜひお試しください。
シーフードとコーンのお子様カレー
亜鉛が豊富な魚介類は、冷凍シーフードミックスを使うと簡単に取り入れられます。
子供が大好きなカレーにすれば、喜んで食べてくれること間違いなしです。
シーフードがさらに食べやすくなるよう、コーンをたっぷりと使い、隠し味にみりんを使って甘めに仕上げています。
またシーフードが硬くならないように工夫しているので、噛み切りやすく、食べやすいですよ。
<材料(6皿分)>
・シーフードミックス(冷凍) 300g
・玉ねぎ 1個
・スイートコーン(冷凍) 100g
・バター 10g(またはサラダ油大さじ1でも可)
・酒 大さじ1
・水 700ml
・みりん 大さじ1
・カレールウ 6皿分
・ご飯 適量
<作り方>
1)シーフードミックスは塩水(分量外:水200mlに対し塩小さじ1)に15分ほど浸けて半解凍にし、水でサッと洗ってから水気をふき取る。玉ねぎはみじん切りにする。
2)鍋にバターを入れて弱めの中火で熱し、シーフードミックスを入れてサッと炒め、酒をふりかける。ふたをして3分蒸し焼きにしたら、いったん取り出す。
3)2の鍋で玉ねぎを炒める。色が透き通ったら水600ml、コーン、みりんを入れ、沸騰したら弱めの中火にして5分煮込む。
4)火を止めてカレールウを割り入れ、よく混ぜて溶かし、再び火にかける。3分煮込み、2のシーフードミックスを加えてサッと煮込み、火を止める。器にご飯を盛りカレーをかける。
<栄養成分値(1皿分)>※ご飯は含まない
167kcal 亜鉛0.9mg
ブロッコリーとバナナのスムージー
亜鉛を含むブロッコリーと牛乳を使い、バナナとりんごで飲みやすくしたスムージーです。
亜鉛を含む肉や魚が苦手な子供でも、スムージーで手軽に摂取できます。
朝食のお供や間食などに取り入れてみてはいかがでしょうか。
<材料(1人分)>
・バナナ 1本
・りんご(芯を除く) 1/6個
・ブロッコリー(茹でたもの) 2房(30g程度)
・牛乳 120ml
・レモン汁 小さじ1/2
・はちみつ(または砂糖) 小さじ1
<作り方>
1)すべての材料をミキサーに入れ、なめらかになるまで撹拌する。
<栄養成分値(1人分)>
237kcal 亜鉛0.9mg
きな粉入りかぼちゃチーズごまもち
亜鉛を含む、きな粉、チーズ、ごまを使って、簡単に作れるかぼちゃチーズもちです。
お弁当のおかずに、またおやつにもぴったりです。
甘じょっぱい味わいで、子供も食べやすい味付けにしています。
かぼちゃの甘みが強い場合は、砂糖抜きにしてもおいしく食べられますよ。
<材料(6個分)>
・かぼちゃ 1/4個(種・ワタ・皮を除いた状態で約300g)
・きな粉 大さじ3
・片栗粉 大さじ3
・砂糖 大さじ1
・スライスチーズ 2枚
・サラダ油 適量
・いりごま(白) 適量
<作り方>
1)かぼちゃは種・ワタ・皮を取り、一口大に切る。耐熱容器に入れて水大さじ2(分量外)をふってラップをかけ、電子レンジ(600W)で4分ほど、やわらかくなるまで加熱する。
2)かぼちゃの水気を切ってからフォークなどを使ってつぶし、きな粉、片栗粉、砂糖を加えてよく混ぜ、6等分にして丸める。
3)スライスチーズは1枚を3等分にして小さく折りたたむ。かぼちゃの中央にチーズを入れて、形を整え、表面にいりごまをまぶす。
4)フライパンにサラダ油を入れて弱めの中火で熱し、3を両面こんがりと焼く。
<栄養成分値(1個分)>
110kcal 亜鉛0.6mg
今回は普通のきな粉を使用していますが、亜鉛が豊富な「スクスクダイズ」もおすすめです。
子供の1食分に必要な亜鉛のほか、カルシウムやビタミンもバランスよく補えます。
子供の成長を支えるには、亜鉛を取り入れることも大切ですが、バランスのよい食事や規則正しい生活なども大切です。
ぜひできるところから取り組みをはじめましょう!