プロテイン・サプリメント

【管理栄養士監修】減量期にプロテインを飲むタイミングはいつがいい?

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減量期のプロテインっていつ飲むといいの?

こんにちは。スポーツ栄養士の盛岡です。

プロテインは減量期のたんぱく質不足や代謝の低下に役立つため、健康的なダイエットをサポートします。

ただ、プロテイン自体が脂肪を燃焼させるわけではありませんので、とにかくたくさん飲めばいいというものではありません。

今回は減量中のプロテインを飲むタイミングや、摂取量などの飲み方についてご説明いたします。

減量時にプロテインを飲むタイミング

減量中のプロテインは運動後に摂取しよう

減量中のプロテインの飲むタイミングとしては、筋肉の合成が最も促進される運動後の摂取がよいでしょう。トレーニングを夜に行う方も多いかと思いますが、就寝前の摂取は脂肪にもなりやすいためできるだけ早めに飲むようにして下さい。なお、トレーニングのない日であれば飲む必要はないでしょう。

普段間食をよくとる方は、菓子パンやお菓子を食べるのを控えて、代わりにプロテインを飲むと少しお腹が膨れますのでおすすめです。ただし、これはプロテインに含まれてるたんぱく質由来のカロリーで満腹感を感じているにすぎません。お菓子に比べれば低脂肪・低糖質・低カロリーですが、それでも飲みすぎれば当然太りますので注意して下さい。

そのほか、朝食をあまり食べない方、あるいは食べてもごはんだけで納豆や卵などたんぱく源となる食品をあまりとらないといった方は、朝食時のたんぱく質補給としてプロテインをとるのもよいでしょう。

食事の置き換えはOK?

私はスポーツジムのお客様にも食事指導をしており、かれこれ3年以上ダイエットの指導をしています。お客様の中には、過去にダイエットに取り組んで上手くいったけれど、リバウンドしたのでジムに申し込んだという方も大勢います。

そして私はリバウンドする人の過去の食事内容を聞き取りする中で、食事方法にある共通の特徴があることが分かりました。

それは、皆さん食事制限のしかたが極端なのです。

例えば、夕食はスムージーを飲むだけで他は全く食べないとか、お米は減量期間中は一切とらないといった食事制限です。「なんでそんなに頑張れるの?」と、あまりのストイックさに逆に感心してしまうくらいです。

いわゆる「プロテインダイエット」では、1日に1食か2食の食事を抜きにして、その代替食としてプロテインだけをとる「置き換えダイエット」が推奨されていますが、私はあまりおすすめできません。

食習慣を見直し、続けることが大切

もう食べてもいいよね?

確かに食事を抜きにしてプロテインに置き換えれば、摂取カロリーはかなり減りますし、実際体重はストンと落ちるでしょう。しかし、大切なのは一時だけ体重を落とすことではなく、体脂肪を落とした後もその状態を維持し続けることです。

減量中だけ特別な食事をとり、痩せたとたんに食事をもとに戻してしまうと、当然体型も元に戻ってしまいます。

そうやって極端な食事制限とリバウンドを繰り返していると代謝が落ちて痩せにくい体になったり、だんだんストレスがたまり、摂食障害などの重大な病気を引き起こす危険性もございます。

問題のある食習慣を見直して、目標の体重・体脂肪率になった後も余計なカロリーをとらない食生活をキープしていくことが大切です。減量中もそのつもりで少しずつ取り組んでいくことが、競技においても健康においても遠回りのようで一番の近道です。

スポーツジムのお客様を見ていても、減量が上手くいっているのは無理のない範囲でじっくり取り組んでいる人たちです。

計量が必要な競技を行っていて、どうしてもすぐに痩せないと大会の出場自体ができなくなってしまう。そんな状況であれば最終手段として置き換えダイエットを考えてもよいしょう。

プロテインの摂取量や飲み方

減量時でもたんぱく質摂取は大切ですので、普段からプロテインを飲んでいる方は、飲む量を減らす必要はございません。

ダイエットのためにこれから飲もうと考えている方は、体格にもよりますが、1回あたりたんぱく質15~20g程度の摂取を目安にして、水や牛乳に混ぜて飲んで下さい。

「牛乳だとカロリーが高いのでは?」と思うかもしれませんが、牛乳はたんぱく質と骨づくりに欠かせないカルシウムを多くとれる食品です。乳製品をとらないと、1日に必要なカルシウムをとるのはとても難しくなります。

関連記事:アスリートに必要な牛乳・乳製品の摂取量 ›

減量をしたいからといって乳製品をとらないでいると、栄養バランスを崩してしまい、ケガの予防や健康の観点から長期的にはマイナスです。

カルシウムサプリをとろう

カロリーが気になるのであれば低脂肪乳無脂肪乳を使うようにするか、あるいは牛乳を使わず水に溶かして飲む場合には代わりに野菜や大豆製品をしっかりとるようにしましょう。

また、減量のためにごはんやパンなどの主食を減らす場合には、その分のたんぱく質摂取量が減ることを考慮する必要があります。ごはんではお茶碗1杯分に約4gのたんぱく質、6枚切りの食パンでは1枚で約6gのたんぱく質が含まれていますので、その分を補えるように少し多めにしてもよいでしょう。

なお、「週5で体を鍛えるあなたが太る原因」でも述べていますが、たんぱく質は摂れば摂るほど筋肉になるわけではなく、過剰に摂取した分は体脂肪にかわってしまいますので、摂り過ぎには注意して下さい。

よく商品のパッケージには1日2~3回飲むようにと書かれてありますが、ほとんどの方にとってプロテイン摂取は運動後に1回で十分です。

まとめ

  • プロテインは1回あたり20gを目安にとるようにし、摂り過ぎには十分注意しよう
  • 減量中は寝る前のプロテイン摂取は避けるようにし、運動後できるだけ早く飲むようにしよう
  • トレーニングしない日にはプロテインは飲まなくてもよい
  • 食事の代替食としてプロテインを利用するのは、リバウンドの原因となるのでしてはいけない
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