こんにちは。管理栄養士の盛岡です。
部活やスポ少のジュニアアスリートは、昼食をおにぎりにしていることも多いと思います。ただ暑い時期や練習がハードだったりすると、食欲がなくなって食べられなくなってしまうこともあるのではないでしょうか。
そんなときにはいつものおにぎりをちょっとアレンジすると、気分が変わって食べられるようになることがあります。
色んなふりかけを使ってみるのもいいですが、具材を入れたおにぎりはタンパク質やビタミンなどの栄養補給にも役立ちますね。
そこで今回はいつものおにぎりに変化をつけたい方のための、ひと手間加えたおにぎりレシピをご紹介いたします。
目次
アスリートの体づくりにはおにぎり!
消費エネルギーの多い野球やサッカーなどのスポーツ選手は、3食だけでは必要な栄養素を補給するのが大変な場合があります。朝食は特に、たくさん食べたくても食べられない子供も多いですね。
3食で足りない分については間食(補食)をとる必要がありますが、その大切な栄養補給のチャンスで栄養価の低いお菓子を食べてしまうのはもったいない話です。
おにぎりを間食にすれば砂糖や脂肪分の摂取は抑えることができる上、具材が入っていればタンパク質やミネラルなどもとることができます。
また試合やマラソンなどのレースがある日には、炭水化物でのエネルギー補給を中心とした食事をとることが大切になります。
試合と試合の合間の昼食には、おかずの多いお弁当よりも、具材の入ったおにぎりなどにして炭水化物の補給をメインにするとよいでしょう。
スポーツ前後のおにぎりの具は何がいい?
ご飯の中に混ぜる具材は基本的に少量です。唐揚げなどの揚げ物は試合前には控えるといいですが、食べやすいと思うものであればほぼ何でもよいです。
ご飯については白米ではなく玄米や雑穀米にすれば、ビタミンB1などの栄養素もとれるので、トレーニング後の疲労回復に役立ちます。
夏場など食欲が落ちる時期には、酸味のある梅干しやお酢を使うと食欲増進に役立ち、腐敗の防止にもなります。ごま油で香ばしくするのも食欲増進によいでしょう。
【詳細記事】夏でも痛みにくいおにぎりの作り方とレシピ >
ひと手間おにぎりレシピ
ここからはよく使われる具材を少しアレンジしたおにぎりレシピをご紹介します。
鮭+おかか+しょうが
子供に人気のある具材といえば鮭ですね。鮭は多めに焼いて保存すると、いつでも使えて便利です。フライパンで焼く場合は、フタをして中火でゆっくり火を通すとしっとりと仕上がります。
作りやすい分量 | |
鮭 | 200g |
ごま油 | 小さじ1 |
万能ねぎ | 少々 |
かつお節 | 3g |
A.しょうゆ | 大さじ1 |
A.酒 | 大さじ1 |
A.みりん | 小さじ2 |
A.砂糖 | 小さじ1 |
A.しょうが | 大さじ1 |
A.水 | 50cc |
<作り方>
- しょうがは千切りにする。万能ねぎは小口切りにする。
- フライパンにごま油を熱し、鮭を焼きながら身をほぐす。
- Aを加え、汁けがなくなるまで煮る。
鮭+柚子胡椒+とろろこんぶ
柚子胡椒がアクセントになり、いつもと違った味わいになります。とろろ昆布との相性もいいです。
作りやすい分量 | |
鮭 | 1切れ |
柚子胡椒 | 小さじ1/2~1 |
とろろ昆布 | 適量 |
万能ねぎ | 大さじ1 |
<作り方>
- 万能ねぎは小口切りにする。
- 鮭の表面に柚子胡椒を塗る。焼いたら身を粗くほぐす。
梅+ひじき
ミネラルの多いひじきとの組み合わせです。梅干しはメーカーによって色々な違いがありますね。南高梅のような甘めの梅はご飯に塩をふるといいです。酸味が苦手な場合には、とろろ昆布をつけると味わいがまろやかになります。
作りやすい分量 | |
梅干し | 2粒 |
ひじき | 3g |
ごま油 | 小さじ1/2 |
しょうゆ | 小さじ1/2 |
<作り方>
- ひじきは水に浸してもどす。梅干しは粗くほぐす。
- ひじきにしょうゆ・ごま油をからめる。
たらこ+塩昆布
たらこはビタミンB1が豊富な食べ物で、疲労回復に役立ちます。着色料を多く使っているものもありますので、添加物の表示内容はよく確認しましょう。
おにぎり1個分 | |
たらこ | 1/2腹 |
塩昆布 | 大さじ1 |
万能ねぎ | 大さじ1 |
<作り方>
- 万能ねぎは小口切りにする。
- たらこは焼いて、粗くほぐす。
大葉+しらす
しらすのような生ものには、大葉などの抗菌作用がある香草・ハーブ類を添えるのがおすすめです。ただ夏場はさすがにちりめんじゃこにした方がいいかもしれませんね。
おにぎり1個分 | |
大葉 | 2枚 |
しらす | 大さじ2 |
塩 | 少々 |
わかめ+小松菜
小松菜は野菜の中でも鉄分の多い食べ物です。同じくミネラルの多いわかめと合わせて、貧血予防に役立ちます。まとめて作り置きすればふりかけとしても活用できます。
作りやすい分量 | |
わかめ | 30g |
小松菜 | 1株 |
しょうゆ | 大さじ1 |
酒 | 大さじ1 |
砂糖 | 小さじ1 |
ごま油 | 小さじ1 |
白ごま | 適量 |
<作り方>
- わかめ・小松菜をみじん切りにする。
- フライパンにごま油を熱し、わかめと小松菜を炒める。
- しょうゆ・酒・砂糖を加え、汁けがなくなるまで煮詰める。
鶏そぼろ
低脂肪・高タンパク質な鶏ひき肉の作り置きおかずです。しょうがの香りは食欲増進に役立ちます。
作りやすい分量 | |
鶏ひき肉 | 200g |
しょうが | 1/2かけ |
ごま油 | 大さじ1 |
みそ | 小さじ1 |
酒 | 大さじ1 |
砂糖 | 小さじ1/2 |
<作り方>
- フライパンにごま油を熱し、鶏ひき肉としょうがのすりおろしを炒める。
- 肉に火が通ったら、みそ、酒、砂糖を加えてからめる。
ツナマヨ+カレー粉
ツナの油分が多いとおにぎりが崩れやすくなりますので、しっかり切りましょう。カレー入りのツナマヨは、雑穀米のおにぎりとの相性がいいです。
作りやすい分量 | |
ツナ | 1缶(70g) |
マヨネーズ | 大さじ2 |
カレー粉 | 小さじ1/2 |
塩コショウ | 少々 |
<作り方>
- ツナの油を切り、マヨネーズ、カレー粉、塩コショウを混ぜる。
- お好みでパセリをちらす。
鶏そぼろのカレーおにぎり
カレー粉に含まれる成分クルクミンには防腐作用があります。
鶏ひき肉は低脂肪・高タンパク質で栄養価も◎。
ご飯(1個分) | |
ご飯 | 100g |
和風顆粒だし | 小さじ1 |
カレー粉 | 小さじ1/2 |
具材(作りやすい分量) | |
鶏ひき肉 | 200g |
しょうが | 1/2かけ |
ごま油 | 大さじ1 |
味噌 | 小さじ1 |
酒 | 大さじ1 |
砂糖 | 小さじ1/2 |
<具材の作り方>
1)フライパンにごま油を熱し、鶏ひき肉とみじん切りにしたしょうがを入れ、炒めます。
2)鶏肉に火が通ったら、味噌、酒、砂糖を入れ、汁気がなくなるまで炒めて出来上がり。
低脂肪な鶏肉は消化によく、試合前におすすめの具材です。
【詳細記事】:試合前のおにぎりレシピ5選 >
牛肉しぐれのおにぎり
具材(作りやすい分量) | |
牛小間切れ肉 | 200g |
しょうが | 20g |
醤油 | 大さじ2 |
砂糖 | 大さじ3 |
酒 | 大さじ2 |
水 | 大さじ1 |
甘辛く煮た牛肉はおにぎりとベストマッチ。牛肉はタンパク質に加え、ジュニアアスリートに不足しがちな鉄分も豊富に含んでいます。
<具材の作り方>
1)千切りにしたしょうがと、牛肉以外の材料を鍋に入れ煮立たせます。
2)小さめに切った牛小間切れ肉を入れ、箸でほぐしながら汁気がなくなるまで炒り煮します。
高タンパク質なおにぎりレシピについてもっと知りたい方は下記をご参照ください。
【詳細記事】:高タンパク質なおにぎりレシピ5選 >
卵とさくらえびのコンソメおにぎり
卵やチーズはタンパク質を手軽にとれて、おにぎりの具としても相性バッチリ。
さくらえびにはカルシウムがたっぷりと含まれており、サッと一振りするだけで、カルシウムを簡単にしっかりととることが出来ます。
材料(1個分) | |
ご飯 | 100g |
炒り卵 | 卵1/2個分 |
スライスチーズ | 1枚 |
さくらえび | 小さじ2 |
顆粒コンソメ | 少々 |
塩こしょう | 少々 |
パセリ | 適量 |
子供が身長を伸ばすには、カルシウムやタンパク質をしっかりとることが大切です。身長アップにおすすめのレシピは下記もご参照ください。
【詳細記事】:背が伸びるおにぎりレシピ5選 >
ちりめんくるみのおにぎり
ちりめんじゃこのタンパク質、くるみのビタミンB1に加え、カルシウムまでしっかりとれちゃう優秀おにぎり。甘辛い味付けがおにぎりによく合います。
具材(作りやすい分量) | |
ちりめんじゃこ | 50g |
くるみ | 70g |
白ごま | 大さじ1 |
砂糖、酒、醤油、みりん | 各大さじ2 |
酢 | 小さじ1 |
<具材の作り方>
1)ちりめんじゃこは、熱湯をかけて水気をきり、フライパンでさっとから炒りしておきます。くるみは粗く刻んでおきます。
2)フライパンに調味料を全て加え、中火でとろみがつくまで煮詰めます。
3)(2)に(1)を加えて汁気がなくなるまで煮詰めます。最後に白ごまを加え混ぜ合わせます。
疲労回復のためには筋肉の材料になるタンパク質や、糖質の代謝を助けるビタミンB1を併せて摂るのがポイントです。詳しくは下記の記事をご参照ください。
【詳細記事】:疲労回復に役立つおにぎりレシピ >
まとめ
- 消費エネルギーの多いジュニアアスリートにとって、おにぎりは足りない栄養素を補う補食として役立つ。
- 試合やマラソンのレース前など、炭水化物を中心にエネルギー補給したいときにもおすすめ。
- 具材は基本的に食べやすいものであればよいが、唐揚げなどの揚げ物は試合前は避ける。